研究課題/領域番号 |
09640686
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
機能・物性・材料
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研究機関 | 北陸先端科学技術大学院大学 |
研究代表者 |
北川 宏 北陸先端科学技術大学院大学, 材料科学研究科, 助手 (90234244)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
1998年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1997年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
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キーワード | 水素結合 / 電荷移動錯体 / 混合原子価状態 / 電子-水素相互作用 / 金属-半導体転移 / 有機-無機ハイブリッド / 分子金属 / 分子性固体 / モット絶縁体 / パイエルス転移 / 超伝導 / 混合原子価 / 有機-無機ハイブリッド固体 / 分子性導体 / 有機導体 / 分子素子 / 有機ー無機ハイブリッドシステム |
研究概要 |
本研究では生体系において本質系な役割を演じている水素結合を分子性導体の電子系制御に積極的に活用することを試みた。具体的には、電動性有機-無機-水素ハイブリッド固体を対象材料とし、d-π電子系において電子-水素相互作用に基づく新しい競合状態・融合状態を創成し、新しい機能性・物性の創出を探った。オキシム金属錯とTCNQとの電荷移動錯体[M(H_2EDAG)(HEDAG]TCNQにおいて、以下の物性現象をを明らかにした。 1.オキシム金属錯体の水素濃度を調節することにより、TCNQ伝導バンドのフィリング制御が行え、絶縁体相から半導体・金属相まで物性制御が可能であることを明らかにした。 2.オキシム金属錯体間の水素結合の無秩序-秩序転移が、TCNQ伝導カラムの金属-絶縁体転移を引き起こすという、非常に希有な電子-水素連動現象を見いだした。これは、電子系のパイエルス不安定性とプロトン格子との量子的な相互作用による。 3.本系における電子-プロトン相互作用を利用した、水素吸蔵/水素放出、或いは水素振動モード強励起による、ユニークな電導性のスイッチングの可能性が強く示唆される。 4.半導体相の電荷秩序状態が、プロトン格子との秩序化と密接に関係している。
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