研究課題/領域番号 |
09640695
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
機能・物性・材料
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研究機関 | 学習院大学 |
研究代表者 |
小谷 正博 学習院大学, 理学部, 教授 (00080466)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
1998年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1997年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | 電場変調分光 / 光伝導 / 有機感光体 / フタロシアニン / 蛍光 |
研究概要 |
縦軸感度(縦軸分解能)にすぐれた吸収測定装置を開発した。開発した装置は光学濃度にして10^<-5>の分解能をもち、本研究を通して吸収強度の微弱な変化を精度よく検出するという目的にきわめて有効であることを実証することができた。 この装置を使ってx型-H_2フタロシアニン(x-H_2Pc)、クロロガリウムフタロシアニン(ClGaPc)の電場変調吸収を観測、解析した。ClGaPcについてはまた、蛍光の電場変調を観測し、解析した。これらの結果から、最長波長の吸収帯が大きな電荷移動状態の性格をもっていること、大きな電場変調を示すフタロシアニン類は、また大きな電荷発生効率をもつという傾向が見い出された。また、電場による蛍光の変調は電極から注入された電荷によるCT状態の解離が原因であると考えられることがわかった。 蛍光の電場変調の解析から、この物質の励起子-電荷相互作用定数γSDは非常に大きな値をもつことがわかったが、これも最低励起一重項状態が電荷移動状態の性格をもっていることと関連すると解釈することができる。 全体として、フタロシアニン分子間のCT状態が電荷の発生、光吸収の変調、蛍光の変調に重要な意味をもつことがあきらかになった。
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