研究課題/領域番号 |
09640697
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
機能・物性・材料
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研究機関 | 東邦大学 |
研究代表者 |
赤堀 禎利 東邦大学, 理学部, 教授 (40057534)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1999年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1998年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
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キーワード | ホストーゲスト / カリッツクスアレーン / ホモオキサカリックスアレーン / リチウム選択性 / アルカリ金属イオン / アルカリ土類金属イオン / リン酸基修飾 / ホスト-ゲスト / ホスト-ゲスト化学 / リチウムイオン選択性 / ホモオキサカリックス[3]アレーン / 挿入反応 / リン酸基修飾カリツクスアレーン / ホストーゲスト化学 |
研究概要 |
リン酸基修飾カリツクス[4]アレーンのトリメチル誘導体(1)およびリン酸基修飾ヘキサホモトリオキサカリックス[4]アレーン(2)の誘導体を合成し、それらの構造とアルカリおよびアルカリ土類金属イオンに対するイオン認識能の相関を評価した。(1)のリン酸基修飾体(3)とメチルリン酸基修飾体(4)は溶液中ではconeとpartial cone型の平衡で存在し、その比は溶媒の極性に依存することを見出した。又、分子認識能に関しては、化合物(3)と(4)の抽出能はpH=9.5での抽出能が最も高く、(3)ではNa^+>Li^+>K^+という順であり、化合物(4)の抽出能はLi^+>Na^+>K^+の順であった。また、リン酸基の導入により各金属イオンの抽出能が向上することを確認した。次いで、(2)のメトキシ誘導体のオキシ塩化リンによるリン酸基修飾を試みたが、目的物は得られず、生成物はジメチルエーテル架橋部にリン酸基が挿入反応したジオキサホスホリナン骨格を持つ異常生成物であることがわかった。このエーテル架橋部へのリン酸基の挿入反応の機構を検討した結果、挿入反応は加水分解時に起きることがわかった。また、隣接するフェノール性水酸基が存在すると挿入反応は起こらず、すぐに隣接する水酸基間で架橋反応が起きることもわかった。架橋したリンに結合した塩素は通常のリンに結合した塩素のように容易に加水分解などを受けないことがわかった。P-C1の加水分解はSN_2反応のような背面からの求核攻撃を含むため、架橋部の塩素の背面部位がエーテル架橋部のメチレンプロトンにより大きな立体障害を受けていることがこの反応性の低下の要因であると考えられる。
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