研究課題/領域番号 |
09640766
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
植物生理
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研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
久保 浩義 信州大学, 理学部, 講師 (60205127)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
1999年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1998年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1997年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | アントシアニン / ホメオボックス / シロイヌナズナ / 根 / 形能形成 / 形態形成 / オートオドメイン / トランスポゾンタギング |
研究概要 |
本研究では、トランスポゾンの挿入によりアントシアニン合成の異常になった突然変異体から単離されたANTHOCYANINLESS2(ANL2)遺伝子の機能を明らかにする目的で、アントシアニン蓄積の組織レベルでの観察、anl2変異体の形態観察、ANL2遺伝子およびアントシアニン合成系酵素遺伝子の発現、新規の突然変異体の選抜およびそれらの解析をおこない、以下のような結果を得た。 野生型のシロイヌナズナでは、花茎や葉の表側(向軸側)では皮層第1層目に、また、葉の裏側(背軸側)では表皮細胞にアントシアニンが蓄積するのに対し、anl2突然変異体では、葉の裏側の表皮細胞でのみアントシアニンの蓄積が見られ、花茎や葉の表側のように皮層第1層でのアントシアニン蓄積は抑制されていることを見いだした。RT-PCR法によりANL2の発現部位を調べたところ、葉、茎、花芽、根のすべての器官で発現していることを示した。PAL、CHS、DFRの発現をノザン法あるいはRT-PCR法で調べたところ、いずれも野生型と大きな差は見られなかった。 anl2変異体では根の表皮細胞と皮層細胞の間に余分な細胞が挿入されるという異常な細胞の並び方を示すことを見いだし、これらの細胞は表皮細胞が余分な並層分裂をおこなうことで形成されることを明らかにした。また、anl2変異体では根毛が異所的に形成されることを見いだした。ANL2が根の表皮細胞と何らかの影響を及ぼしていることが考えられるため、根の根毛の形成が異常な突然変異体ttg、gl2、cpcとの二重変異体等を作成しその表現型を調べ、ttgとの二重変異体において根および根毛の成長が抑制されることを見いだした。 高速中性子線により突然変異を誘発させたシロイヌナズナからいくつかの変異体候補を単離しその諸性質を調べいくつかの興味深い変異体が得られた。
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