研究課題/領域番号 |
09640767
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
植物生理
|
研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
小川 晃男 名古屋大学, 生物分子応答研究センター, 教授 (80087593)
|
研究期間 (年度) |
1997 – 1998
|
研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
|
配分額 *注記 |
3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
1998年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1997年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
|
キーワード | cyanobacteria / proton extrusion / Synechocystis / Synechococcus / pxcA / cotA / cytoplasmic membrane / cemA / らん藻 / プロトン輸送 / cotA-pxcA / 変異株 / CO_2取り込み / NO_3^-取り込み |
研究概要 |
cotA(本研究結果をもとにpxcAと改名した)は本研究代表者等がはじめてらん藻から単離した遺伝子で、高等植物葉緑体ゲノムに存在する葉緑体包膜蛋白をコードするcemAの相同遺伝子である。以下に研究実績を列挙する。1)Synechocystis PCC6803のcotAの440のアミノ酸からなる蛋白をコードする事を明らかにした。2)cotAの遺伝子産物が細胞質膜に局在することを証明した。3)Synechococcus PCC7942のcotAを単離し、432のアミノ酸からなる蛋白をコードする事を明らかにした。4)両らん藻株についてcotA欠損変異株を作製し解析したところ、光照射下におけるプロトン放出能を欠いていた。これらの結果からcotAがプロトン交換に直接関わっていることが明らかとなり、pxcAと改名した。5)pxcA欠損がCO_2,HCO_3^-およびNO_3^-取り込みに及ぼす影響について総合的な解析を行った結果、酸性領域または低Na^+下ではCO_2およびNO_3^-の取り込みを大きく阻害した。これらの結果に基ずきPxcA依存性のプロトン交換は物質輸送の際の細胞内pHや電荷の恒常性を保つ上で重要な働きをしている推論した。6)PxcA依存性プロトン放出は光化学系2のみで進行することを明らかにした。7)PxcAはATP結合部位をもたないことから、i)PxcAはATP結合部位をもつプロトン輸送体と複合体を形成している、ii)PxcAはプロトン輸送体であるが、ATPによって駆動される他のイオンの輸送と共役して駆動される、の2つの可能性が考えられる。
|