研究課題/領域番号 |
09640774
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
植物生理
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
高橋 裕一郎 岡山大学, 理学部, 助教授 (50183447)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
1998年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1997年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | 光合成 / 光化学系1 / ycf3 / ycf4 / 分子集合 / 緑藻クラミドモナス / 葉緑体形質転換 / 分子シャペロン / 葉緑体 / Ycf4遺伝子 |
研究概要 |
光化学系1複合体は光エネルギーを利用してプラストシアニンを酸化しフェレドキシンを還元する機能を果たし、10以上のサブユニットと100分子以上の補欠分子族から構成される。この複合体の生合成には数多くの成分が秩序正しく分子集合される必要があるので、それを介添えする分子シャペロンの様な因子の存在が期待される。しかし、光化学系1複合体の分子集合に関与する因子の同定はこれまでに行われていなかった。 緑藻クラミドモナス(Chlamydomonas r einhar dtii)の葉緑体には、他の葉緑体ゲノムにも保存されている読み取り枠であるycf3とycf4が存在する。本研究では、この読み取り枠をそれぞれ失活させた葉緑体形質転換体をクラミドモナスより作出し、その表現型を解析した結果、光化学系1複合体の蛋白の合成は正常であるが複合体は蓄積しないことが明らかになった。また、それぞれの読み取り枠の産物に対する抗体を作製し、光化学系1複合体の欠損株の解析に利用したところ、この複合体は欠損していてもYcf3およびYcf4は正常に蓄積することが示された。これら2つの因子は、光化学系1複合体の構成蛋白の翻訳後の過程、おそらく複合体へ分子集合していく過程に必須な因子であると考えられる。 Ycf4はチラコイド膜に存在する疎水的な蛋白であるが、生化学的な解析によると、分子量の大きな複合体を構成している可能性が高い。さらに、すべてのYcf4は1部の光化学系1複合体と結合していることが示された。蛋白をパルスラベルした後、チラコイド膜を単離し、さらに界面活性剤で可溶化し分画すると、Ycf4は新たに合成された光化学系1複合体と特異的にかつ一過性的に結合していることが示された。この結果は、Ycf4が光化学系1複合体の分子集合を介添えするという「分子シャペロン」の役割を果たしてしていることを強く示唆している。
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