研究課題/領域番号 |
09650094
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
機械材料・材料力学
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研究機関 | 静岡大学 |
研究代表者 |
須見 尚文 静岡大学, 教育学部, 教授 (20022189)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1999年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1998年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1997年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | 熱波と熱応力波 / 傾斜機能材料 / 特性曲線法 / 一般化された熱弾性理論 / 緩和時間 / 連成係数 |
研究概要 |
近年、耐熱性、遮熱性、軽量化等に優れた各種の傾斜機能材料の開発、発展、応用がなされている。これらの傾斜機能材料が、超高速レーザーなどにより、極めて短時間の内に衝撃的に加熱を受ける際に生じる温度や動的熱応力は、従来の古典熱弾性理論では表現出来ない複雑な伝播挙動を示す。したがって、このような熱波と熱応力波の伝播特性を解明し、耐熱設計データを整備することは、傾斜機能材料の設計上、非常に重要である。 本研究は、熱の緩和時間および温度場とひずみ場の連成項を考慮した一般化された熱弾性理論に基づき、衝撃的に加熱を受ける傾斜機能材料からなる平板、中空円筒および中空球に生じる1次元の熱波と熱応力波を、特性曲線法を用いて解明することを目的とした。 具体的には、(1)表面をランプ加熱される傾斜機能材料、(2)内部熱発生を生じる傾斜機能材料の熱波と熱応力波を特性曲線法を用いて数値解析した。その結果、極めて早い熱的じょう乱が生じる場合には、熱(温度)も波動としての伝播挙動を示し、従来の古典弾性理論とは異なった熱波と熱応力波の伝播挙動を示し、本研究での緩和時間および連成項を考慮した解析が重要であることがわかった。また、セラミックと金属を組成成分とする傾斜機能材料に対する数値結果より、傾斜組成分布が熱波および熱応力波に大きく影響を及ぼし、高温側に多くのセラミックを有する傾斜機能材料が動的熱応力緩和に有効であることが定量的に示された。 本研究により、傾斜機能材料に代表される不均質材料の熱波と熱応力波の伝播挙動の特性曲線法を用いた解析法が確立され、具体的な数値計算により、熱波と熱応力波の重要な設計データが提供されたものと思われる。
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