研究課題/領域番号 |
09650174
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
設計工学・機械要素・トライボロジー
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研究機関 | 関西大学 |
研究代表者 |
森 淳暢 関西大学, 工学部, 教授 (80026202)
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研究分担者 |
緒方 正則 関西大学, 工学部, 助手 (00098104)
多川 則男 関西大学, 工学部, 教授 (50298840)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
1998年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1997年度: 2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
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キーワード | オイルシール / エラストマー / 弾性接触 / 弾性流体潤滑 / EHL / EHD |
研究概要 |
市販のリップ型オイルシールの運転を行い、リップ接触領域表面に生じるエラストマーの幾何学的形状の特徴を観察した。表面形状の測定は、平成9年度補助金で購入した自動ステージとコントローラを使用し、型取り法で写し取ったエラストマ表面片を現有の表面粗さ計を使用して着目部分を測定した。この測定結果に基づき、軸の回転方向に正弦波状の粗い表面を持つエラストマーのモデルシールを作成した。また、現有の回転軸駆動装置の軸を中空ガラス軸に取り替え、作製したモデルシールを装着し、リップと軸間の弾性流体潤滑状態を新たに考案した輝度反射可視化法で観察し、シミュレートした。その結果、3.5μmの精度で油膜厚さを識別することができ、リップ接触領域で潤滑油の流出(漏れ)と吸引(密印)が生じるポンプ作用が確認できた。 実験結果に基づき、弾性流体潤滑特性の有限要素法による解析を、現有のワークステーションと解析プログラムを使用して行った。解析モデルは市販のオイルシールの運転結果から、正弦波状の粗い表面を持つエラストマーとし、これを軸をシミュレートした平滑な剛体面と接触させる解析を行った。最初にリップと軸間に相対運動が無い場合をシミュレートした。その結果、粗さの高さが、その高さの60%程度押しつぶされると、粗さ表面が完全に平滑になり、すきまがなくなることが明らかとなった。これは、実際のオイルシールが軸停止時に潤滑油を漏らさない(密封する)ことに合致する。さらに、リップと軸間に相対運動がある場合のエラストマー表面の接触状況の変化をシミュレートした結果、流体油膜圧力により、平坦に押しつぶされたエラストマーの粗さが30〜40%回復されさらに流体油膜によるせん断応力がエラストマーの変形に影響を及ぼすことが明らかとなった。 これらの結果を総括すると、市販のリップ型オイルシールの一般的使用状態での摩擦潤滑特性や密封特性に関する過去の多くの実験結果の定性的な説明はできるものと結論する。
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