研究課題/領域番号 |
09650188
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
流体工学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
田中 敏嗣 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (90171777)
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研究分担者 |
川口 寿裕 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助手 (80234045)
辻 裕 大阪大学, 大学院・工学研究科, 教授 (10029233)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
1998年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1997年度: 2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
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キーワード | 混相流 / 固気二相流 / 乱流 / 数値シミュレーション / LES / cluster |
研究概要 |
チャネルを下向きに流れる固気二相流の流動についてLESによる数値解析を行い、乱流中の大規模渦の空間構造と粒子クラスターの空間分布の相関について調べた。まず、高空間分解能をもつLESにより計算された流体の流れ場にフィルタリングを施す手法により、小径の粒子の乱流拡散を正確に表現するために必要なLESの空間解像度について検討を行なった。その結果、LESの空間解像度の粒子運動への影響が粒子の乱流渦との相互作用時間に基づくストークス数で整理できることを明らかにするとともに、本研究で比較の対象とするスタンフォード大学のグループの実験をLESで取り扱うために必要な空間解像度の条件を得た。次に、上記の実験で用いられた3種類の粒子の条件についてLESを行ない、以下の知見を得た。(1)流体運動に対して粒子-流体間相互作用を考慮するtwo-way couplingにより予測された流れ場において、計算で予測された粒子クラウドは壁面付近では流体の高速ストリークに集中すし、それを考慮しない従来の報告例とは逆の傾向を示した。また、粒子間衝突により粒子の壁面への集中が大きく緩和された。(2)流路中央における粒子濃度分布について、本計算結果は実験結果とほぼ一致した。以上の結果より、固気二相乱流のLESによる解析におけるtwo-way couplingと粒子間衝突の重要性が明らかとなった。 計算との比較実験および観測が容易な2次元流動層中の粒子クラスター構造に対して、流路壁面の存在と粒径分布の影響について検討を行った。まずこれらの影響を無視した計算では、クラスター構造の定性的な傾向は実験と一致するものの、予測されるクラスターは実験結果に対して2倍程度の大きさをもつものとなった。前後壁面の影響を考慮した計算では、大きさに対する差はかなり小さくなった。ここで比較の対象とした実験の条件では、粒径分布の影響は小さなものとなった。
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