研究課題/領域番号 |
09650285
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
知能機械学・機械システム
|
研究機関 | 東海大学 (1998-1999) 茨城大学 (1997) |
研究代表者 |
山本 佳男 東海大学, 工学部, 助教授 (20272114)
|
研究分担者 |
江田 弘 茨城大学, 工学部, 教授 (60007995)
|
研究期間 (年度) |
1997 – 1999
|
研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
|
配分額 *注記 |
3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
1999年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1998年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1997年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
|
キーワード | 超磁歪材料 / 位置決め装置 / ポジショナ / アクチュエータ / 機能性材料 / 熱膨張 / 希土類合金 / 位置決めアクチュエータ / 熱補償制御 / フィードバック制御 / 力検出 / 微動機構 |
研究概要 |
超磁歪材料を小型の精密位置決め装置に適用する場合の問題点に関し、2回にわたる試作機の開発を通じて以下のような解析・設計改善を施すことにより特性の向上を実現した。以下に本研究の成果を示す。 1.内蔵型予荷重計測機能 超磁歪材料に与える適正予荷重を定量的に管理できるよう、ポジショナ本体に予荷重検出機能を設けた。これにより正確な予荷重を材料に付加できるだけでなく、ポジショナの変位出力の計測も同時に行うことができる。この値をもとにコイルの入力電流をフィードバック制御することにより精密な出力制御が可能である。 2.熱膨張を相殺するための設計改善 駆動用ソレノイドコイルの発熱が起因する超磁歪材料の熱膨張に対処するため、部品点数は若干増えるが、システム全体の小型化を大きく阻害する強制冷却装置などを導入せずに、熱膨張の影響を抑える手法を考案した。具体的には、ポジショナを構成するそれぞれの部品の熱膨張係数や磁性の有無を考慮した上で部品素材の選択を行い、トータルでポジショナの出力端に熱膨張の影響が現れにくい構造とした。 3.熱影響計測システムの構築 熱膨張の影響を正確に計測するために、駆動用コイルのジュール熱を熱源に用いるのではなく、外部よりアクチュエータを所望の設定温度に加熱制御しながらポジショナ出力端の変位や予荷重検出部のひずみ出力、必要な箇所の温度を同時に計測可能なシステムを構築した。 4.有限要素法による磁場解析に基づく磁気回路設計 2で述べた設計変更にあたり、透磁率が低い超磁歪材料を効率的に磁化するために、有限要素法を用いて政治場解析を行った。それによりコイルで発生する磁力線の約80%が超磁歪材料を通過するような設計改良を可能になった。 上記の成果に基づき改良を行った結果、試作ポジショナ2号機では1号機に比較して約4分の1程度の熱膨張に抑えられたこと、これに加えて、さらに検出部のセンサ信号をもとにコイル駆動電流に対するフィードバック制御を行うことによって見掛け上約10分の1程度まで低減化することができた。
|