研究課題/領域番号 |
09650325
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
電力工学・電気機器工学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
星野 勉 京都大学, 工学研究科, 助教授 (10209231)
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研究分担者 |
鈴木 守夫 佐賀大学, 理工学部, 教授 (70039254)
牟田 一彌 京都大学, 工学研究科, 教授 (70039270)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
1999年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1998年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
1997年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | 超伝導 / 素子 / パワーエレクトロニクス / スイッチ / コンバータ / 同期整流 |
研究概要 |
超電導パワーエレクトロニクス素子のターンオフ特性試験を行なうとともに、応用を考えた時に問題となるトリガエネルギーによる損失の低減について検討を行なった。素子作成の手始めとしてチャネル-ゲート間接合の試作を行なった。すなわち、(1)銅酸化皮膜を用いた方法を提案し、銅クラッドされたNbTiの表面を酸化させることにより、チャネル-絶縁体の積層構造の形成を試みた。(2)真空蒸着法を用いた方法を提案し、NbTi超電導チャネル上に真空蒸着膜による絶縁層およびゲート層の形成を試みた。(3)NbTiフォイルとNiCrフォイルをテフロンシートで熱接着することで、チャネル絶縁体-ゲートの積層構造の形成を試みた。(4)素子の基礎特性や、整流特性についてまとめ、国際会議等で発表した。(5)チャンネルとゲート間の熱抵抗を減らす試みについてまとめ、国際会議等で発表した。(6)次の展開である、回転体中での利用について比較するための移動磁界型フラックスポンプについての研究成果を取りまとめ、応用超電導会議(ASC96)、電気学会論文誌Dにおいて発表した。 以上の成果により、熱制御式超電導スイッチは整流素子として利用することが可能であることが示された。今後、ターンオフゲートエネルギーを減少させるための研究が必要である。また、スイッチングの効率を向上させなければ、実用化のめどが立たないことが判明した。そこで、本研究補助金により、薄い絶縁層の作成法を確立してきた。試作済みのスイッチの特性試験を推進し、ヒーター効率の向上の効果を比較するための標準データを取得した。さらに、(1)本制御整流素子は、超電導体、絶縁体、ヒータ材の多層構造であるが、各々が薄く、熱抵抗が小さいことが望ましい。このため、熱抵抗の小さい絶縁層の作成法の確立とヒータ層の形成を行い、スイッチングの高効率化を目指す。(2)スイッチング損失が最小で、しかも数msの超伝導復帰特性を持つ商用周波数で動作可能な素子を作成する。(3)スイッチング特性と構造(設計)パラメータとの関係を多くの素子試作の中から明らかにする。(4)超電導変圧器と組合せて、同期整流回路を構成する回路方式を明確にする。(5)酸化物系超伝導材料の適用性について、その特性を評価することによって検討する。可能ならば、スイッチング素子を試作するため、科学研究費補助金、基盤研究(B)(2)「商用周波数同期整流用熱制御式超伝導整流回路および素子に関する研究」を申請した。
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