研究課題/領域番号 |
09650346
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
電子・電気材料工学
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
北本 仁孝 東京工業大学, 工学部, 助手 (10272676)
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研究分担者 |
阿部 正紀 東京工業大学, 工学部, 教授 (70016624)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
1998年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1997年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
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キーワード | フェライト薄膜 / マグネタイト / フェライトメッキ / ポリマー微小球 / Ni-Znフェライト / 清浄化技術 |
研究概要 |
フェライトメッキにはFe^<2+>、Ni^<2+>、Zn^<2+>などの金属イオンを含む反応液とNaNO_2の水溶液である酸化液とを用いるが、これらを超純水製造装置により作製した超純水(電気抵抗:18.2MΩcm)を用いて作るとともに、孔径0.1μmのメンブレン・フィルタを通して清浄化した。清浄化した水溶液をフェライトメッキの反応槽に導入し、マグネタイト(Fe_3O_4)膜、Ni-Znフェライト膜を作製した。 反応液に緩衝剤としてCH_3COONH_4を入れると、反応槽に導入される前に不純物が生成されることがわかった。さらに、メッキ液の濃度を低下させると、この傾向はより強くあらわれた。これは水溶液中で生成する不純物粒子の生成がさらに抑制されたこと、その粒子の膜への取り込みが少なくなったことが原因であると考えられる。 つまり、フィルタによる水溶液の清浄化だけではなく、水溶液条件についても考慮に入れなければならないことがわかったが、pH緩衝剤として酸化液にいれているCH_3COONH_4,が不純物粒子形成の原因になっていることから、これを用いることなく、アルカリ水溶液を用いてpHを調整することによってフェライト膜を作製することをさらに試みた。 酵素免疫試薬に用いるフェライトコート・ポリマー微小球は水への分散性の点から、そのコーティング厚は数10nmと非常に薄くなければならない。しかしながら、従来法では結晶粒径が数10〜100nmと大きいため、その程度の膜厚では全面を均一にコートすることが困難であった。そこで、アンモニア水溶液によってpHを調整しながらメッキを行ったところ、膜成長初期から10〜20nmの微細粒子が数多く形成され、表面平滑性に優れたマグネタイト膜の形成に成功した。50nmの厚さでも連続膜になっており、マグネタイト・コート微小球は水中での分散安定性、集磁性(磁気分離特性)ともに現行製品より優れた特性を示した。
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