研究課題/領域番号 |
09650374
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
電子・電気材料工学
|
研究機関 | 理化学研究所 |
研究代表者 |
沈 旭強 理化学研究所, 半導体工学研究室, 基礎科学特別研究員 (50272381)
|
研究分担者 |
岩井 荘八 理化学研究所, 半導体工学研究室, 先任研究員 (40087474)
青柳 克信 理化学研究所, 半導体工学研究室, 先任研究員 (70087469)
田中 悟 理化学研究所, 半導体工学研究室, 基礎科学特別研究員 (80281640)
|
研究期間 (年度) |
1997 – 1998
|
研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
|
配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
1998年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1997年度: 2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
|
キーワード | SSBE / GSMBE / RHEED / GaN / AlGaN / 量子箱 / Inドーピング / 超音速ビーム / ガスソースMBE / In-doping / フォートルミネセンス |
研究概要 |
短波長発光素子用材料として、III族窒化物半導体が最近、非常に多くの人々の注目を集めている。我々は開発された短パルス超音速ビームエピタキシー(SSBE法)とガスソースMBE(GSMBE法)技術をうまく組み合わせ、GaN量子箱の試作に成功した。 我々は以前の成果に基づき、AlGaN表面上でのGaN量子ドット作製を行い、超音波ビーム技術により原料の表面分解及び光学評価などの研究を進めた。ドットの作製に使われたSiソースはメチルシランを使用した。通常モードでメチルシランを供給の場合、GaN量子ドットが形成されず、表面モホロジーは非常に平坦である。それがメチルシラン分子が低温で熱分解せず、表面にSi原子が存在しないと考えられる。しかし、超音波モードでメチルシランを供給の場合、GaN量子ドットが形成されたことがAFMなどで確認された。それは低温で熱分解しにくいメチルシラン分子が超音波モードで与えられたエネルギーでSiに分解したことと考えられる。それにより、原料の表面分解が超音波ビームによって促進されたことがわかった。また、フォートルミネセンス評価により、GaN量子箱からと思われるPL発光も低温から室温まで観察された。 また、我々はGaN膜をガスソースMBE成長中にInドーピング法を用いてGaN薄膜を作製し、作製したGaN薄膜の室温フォトルミネセンス(PL)発光強度が大幅に増加することを初めて発見した。その手法とは、成長中にInを供給しながら、通常のGaN成長温度でGaN成長を行われるという方法である。作られたGaNサンプルの低温PL特性及び電気特性を調べたところ、Inが供給されなかったサンプルから三つのピーク(3.462eV,3.418eV,3.315eV)が観察され、それぞれバンド端再結合、欠陥及び酸素による誘起、D-A再結合に関連する。しかし、Inが供給して作製されたサンプルから3.418eVと3.315eVのピーク強度が弱くなり、バンド端再結合ピークだけが強くなる。さらに、ホール測定により、室温でのキャリア移動度がInドーピングにより増加することが分かった。それは成長中にInが表面サファクタント効果、あるいは欠陥など非発光センターがIn原子に補償され結晶品質が向上されることと考えられる。
|