研究課題/領域番号 |
09650375
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
電子デバイス・機器工学
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
赤澤 正道 北海道大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (30212400)
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研究分担者 |
呉 南健 (呉 南建) 電気通信大学, 電気通信学部, 助教授 (00250481)
雨宮 好仁 北海道大学, 大学院・工学研究科, 教授 (80250489)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,900千円)
1998年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
1997年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | ニューラルネットワーク / ニューロン / ボルツマンマシン / 単電子 / ホップフィールドネットワーク |
研究概要 |
本研究においては、ニューラルネットワークを構成するうえで問題となっている事項について、単電子回路特有の性質を利用して解決する方法について検討した。得られた知見を以下に示す。 1) ニューロン回路の簡単化:ボルツマンマシンのニューロンは、確率的出力を実現するために、一般には複雑な構成となる。クーロンブロッケード条件を適切に設定した単電子回路を適用すると、コンパクトな回路で、確率的出力特性をもつニューロン回路を構成できる。その回路は、1、0信号の電圧パルス列を確率的なランダムパルスとして出力し、1の出力確率は入力信号により制御される。複数のニューロンを接続して、ネットワークとしても問題なく動作する。印加電圧の制御により、アニーリング駆動も可能である。 2) ローカルミニマム問題の解消:単電子回路に特有の「共同トンネル現象」を利用すると、ローカルミニマムの問題のないニューラルネットワークを得ることが出来る。そのネットワークにおいては、複数のニューロンが同時にコヒーレントな組み合わせとして状態を変更することが可能である。したがって、大きなハミング距離の状態遷移も可能となり、ローカルミニマム問題が解消される。結果として、エネルギー最少の状態が必ず実現される。このような性質を利用すれば、ローカルミニマム問題に悩まされることなく組み合わせ最適化問題を解く、新たな計算機を開発することが可能となる。
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