研究課題/領域番号 |
09650380
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
電子デバイス・機器工学
|
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
土屋 昌弘 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助教授 (50183869)
|
研究分担者 |
神谷 武志 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (70010791)
|
研究期間 (年度) |
1997 – 1998
|
研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
|
配分額 *注記 |
2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
1998年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1997年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
|
キーワード | 光ソリトン / 光パルス圧縮 / 光パルス整形 / 光ファイバ / 半導体レーザ / 利得スイッチ / 非線形ファイバループ / 分散マネジメント / 非線形シュレディンガー方程式 / ラマン効果 |
研究概要 |
光ファイバを伝送媒質とする通信技術の発展は目覚しく、最近は毎秒数百ギガビットからテラビットの信号を一本の光ファイバで伝送する技術が確立しつつある。これらの技術的展開を支えるのが波長分割多重(WDM)技術と時間分割多重(OTDM)技術である。これら伝送技術において、1.5μm帯での超短パルス発生技術は重要な役割を演ずる。本研究の主題は、任意繰り返しのピコ秒光パルスを発生させることのできる利得スイッチDFBレーザパルスに対して、100フェムト秒以下の時間幅まで「高品質に」圧縮し同時に波長軸上で広帯域なスペクトル成分を生成する手法を開発することにあった。この様な研究目標に対して、次下の結果を得ることかできた。(1)100フェムト秒以下のパルス幅のパルスに対しては光ファイバ中のラマン効果などの高次非線形効果あるいは高次分散効果などを考慮に入れたパルス圧縮系およびスペクトル拡張系の設計が重要である点を解明できた。(2)上記方針に則り、比較的簡素な構成のソリトン圧縮系を設計・構築し、ピコ秒半導体レーザパルスに適用したところ、44フェムト秒光パルスの発生に成功した。これは本方式では世界のトップ3入る1.5μm帯超光パルスの時間幅の数値である。(3)更に、非線形光ファイバループを構成し、その中に上記パルスを入力したところ、出力端にてぺデスタル(パルスのウィング部分、裾野部分)のない55フェムト秒光パルスの発生に成功した。(4)さらに、上記(2)ないし(3)で発生した光パルスのスペクトルを調べてみると、極めて広帯域で100〜250nmに渡っていることが確認された。当初の研究目的をほぼ達成することができ、また、本研究によって、半導体レーザを用いたサブ100フェムト秒光パルスの発生技術が世に先駆けて確立されたと考えている。
|