研究課題/領域番号 |
09650389
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
電子デバイス・機器工学
|
研究機関 | 東洋大学 |
研究代表者 |
菅野 卓雄 東洋大学, 工学部, 教授 (50010707)
|
研究分担者 |
花尻 達郎 東洋大学, 工学部, 助教授 (30266994)
鳥谷部 達 東洋大学, 工学部, 教授 (20266993)
|
研究期間 (年度) |
1997 – 1998
|
研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
|
配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,900千円)
1998年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1997年度: 2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
|
キーワード | SOI MOSFET / 完全反転型 / 閾値電圧 / 上部Si層 / 低消費電力 / 短チャネル効果 / 高速デバイス / 2次元電子状態 / 臨界膜厚 / サブヌレッショルド特性 / 伝達コンダクタンス特性 / シリコン超薄膜 / SIMOX基板 / 完全反転型SOI MOSFET / 低闘値電圧 / 低サブスレッショルド係数 / 高相互コンダクタンス / 完全反転臨界膜厚 / 電子ビーム蒸着装置 / トップシリコン層 |
研究概要 |
本研究では、完全反転型SOI MOSFET(Fully Inverted SOI MOSFET)を提案し、それにより上部Si層厚が薄く、かつ埋込み酸化膜厚tBOXが厚いときにおいて特性の改善が得られるという結果を得た。特に、完全反転型SOI MOSFETは閾値電圧を高濃度不純物のまま低く設定でき、そしてゲート長の揺らぎによる閾値電圧の低減も抑制できることがわかった。これは、リソグラフィーの負担の軽減にもつながる。完全反転型SOI MOSFETは電源電圧を1V以下に抑え、高集積度と高速性を兼ね備えた超低消費電力VLSIに最適なデバイスであるといえる。また更にSOI MOSFETが完全反転型になる上部Si層厚の指標として完全反転臨界膜厚(Full-Inversion Critical-thickness tcFI)を提案し、上部Si層厚がこれより薄くなるとサブスレッショルド特性S及び相互コンダクタンスgm等の各特性に関し著しい改善がみられることを確認した。本デバイスは、上部Si層厚を薄くし埋め込み酸化膜厚を厚くすることによりゲート電極からの電界のイオン化アクセプタ及び基板キャリアへの分配を低減させ、電界を全て反転層に終端させることを目的としている。故にチャネルの電荷が有効に誘起されその結果、短チャネル効果の抑制、低消費電力化及び高速化が期待できる。現在LSIの応用分野は多岐にわたっており、モバイルコンピュータや携帯情報ツールの普及により、低消費電力・高速デバイスへの必要性が年々増しているが、このような要求を満たすべく新規デバイスとして完全反転型SOI MOSFETを提案し且つその有用性を示した。
|