研究課題/領域番号 |
09650398
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
情報通信工学
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
小寺 宏曄 千葉大学, 工学部, 教授 (70282449)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
1999年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1998年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1997年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | カラー映像 / 符号化圧縮 / 色相関 / 輝度色差分離 / 領域分割 / 主成分分析 / ブロック符号化 / 射影 / カラー画像 / 画像符号化 / 画像情報圧縮 / 輝度・色差分離 / 関数近似 / 色領域分割 / カラークラスタリング |
研究概要 |
本研究は色彩画像の新しい符号化方式の探索を目的として、平成9〜11年度の3ヵ年に亘って実施し以下の成果を得た。 [1]輝度・色差空間における色相関の利用 現在主流の圧縮技術は、輝度・色差空間で輝度信号を重視したビット配分を行い、色差信号は単にサブサンプリングによって視覚の特性を利用しているに過ぎない。この背景には輝度と色差の独立性を暗黙のうちに肯定している節があるが、本研究では、画像の部分領域においては、輝度・色差変換後の信号間にもなお強い相関が残っていることを検証し、色差信号に対する高圧縮が可能であることを示した。 [2]既存の変換符号化方式との併用効果 現在の標準方式の基盤となっている変換符号化を輝度情報の圧縮に用い、色差情報を本方式で圧縮する併合方式により、色差信号の圧縮伸張に要する計算負荷を軽減できると共に、ウエーブレット変換との併用では、さらなる圧縮率の向上、または画像品質の改善が期待できることが確認された。 [3]色領域分割による新しい色相関符号化法への展開 カラー画像の色領域を識別できれば、色領域毎の特徴を符号化できる。本研究では色彩距離尺度により色領域の分割を試みた結果、計算が簡便Euclid距離法で最尤法と遜色のない符号化効果を得た。これを基に各色領域の主成分分析を行い、色情報を第1主成分に代表させる新圧縮法を考案した。第1主成分軸に沿って明度L^*値を色度面へ射影することにより、L^*と主成分のみから近似的に色度(a^*,b^*)を復元できることが確認された。さらに、色領域のクラス番号の圧縮についても検討した。適応的算術符号やLZW等の可逆符号化により、クラス番号は1/20程度まで圧縮でき、実用的な再現色差△E^*_<ab>=6〜7を得た。 今後、次世代の静止画圧縮の標準方式に採用予定のウエーブレットと本方式の色差圧縮との融合により、両者の特徴を活かせる用途開拓が期待される。
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