研究分担者 |
小山 茂 信州大学, 工学部, 助手 (30271886)
大上 俊之 信州大学, 工学部, 助教授 (80152057)
小山 健 信州大学, 工学部, 助教授 (40021026)
泉谷 恭男 信州大学, 工学部, 教授 (60092863)
三井 康司 信州大学, 工学部, 教授 (20021008)
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研究概要 |
1. コンクリート構造物の実際の配筋状態に関する統計データの収集によって統計的諸量を提示した. 2. 直下型地震震源近傍における加速度応答スペクトルの既往の予測式は過小な値となるが,等価震源距離を用いて線形回帰式によって表現すると精度が向上することが分った. 3. 従来鉄筋コンクリート柱・橋脚のせん断破壊は斜め引張破壊によって説明されているが,実際にはせん断ずれ破壊である.そこで従来のせん断耐力式の妥当性について検討し,結果として妥当であることを確認した. 4. 信頼性設計法の立場からの二段階性能設計法のもつ問題点,すなわち二段階設計地震力の持つ不確実性及び性能保証算定式の不確実性について,できるだけ数値を用いて世間に説明しないと過大評価される惧れがあることを指摘した. 5. 信頼性設計法に基づいた新しい耐震性能評価方法と耐震性能表示試案を提示し,新道路橋示方書の安全係数の数値の合理的な設定法について提案した. 6. 地震の切迫度を考慮したより現実的で効果的な設計法,すなわち当面発生する可能性はないと判断される(判断基準も提示)箇所では第二段階目の設計は不要とし,逆に大地震が起こる可能性の極めて高い箇所は優先して第二段階目の設計法を適用して建設し,補強すべきであると提案した. 7. 経済性と安全性の数値的評価の試算値を示し,安全水準の設定問題についての社会的合意形成の必要性について提言した.
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