研究課題/領域番号 |
09650526
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
構造工学・地震工学
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研究機関 | 名古屋工業大学 |
研究代表者 |
後藤 芳顯 名古屋工業大学, 工学部, 教授 (90144188)
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研究分担者 |
小畑 誠 名古屋工業大学, 工学部, 助教授 (30194624)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
1998年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1997年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | 座屈モード局所化 / 鋼構造 / 地震 / 構成則 / 動的応答解析 / シェル / 塑性 |
研究概要 |
薄板集成構造物を対象に、地震荷重下の塑性座屈モードの局所化現象の解析を行うための非線形動的応答解析システムの開発を行った。幾何学的非線形解析は、汎用プログラムABAQUSを利用し、材料非線形解析部分はプログラムを開発してUser Subroutineに組み込んだ。材料構成則としては、繰り返し荷重下の挙動を少ない材料パラメータ、内部変数で精度良く表す三曲面モデルを提示した。この材料構成則の特長としては、基本的な材料パラメータはすべて単調引っ張り試験から決定できるように配慮していること、および他のパラメータは鋼製橋脚の繰り返し載荷実験と一致するようにキャリブレーションにより決定されていることである。本解析システムの精度は、既存の鋼製橋脚の静的繰り返し載荷試験結果により、まず検討した。その結果、座屈モードの局所化を含めた変形挙動が全載荷領域で十分な精度を有していることが検証できた。つぎに、円形断面鋼製橋脚を対象とした振動台による動的載荷実験結果と比較した。実験では橋脚は倒壊に至っているが、倒壊したときの大変形終局状態を除いて、倒壊近傍に至るまでの挙動と局所化モードは本解析システムにより精度良く解析できることが判明した。実験により解析法の妥当性が確認されたことをふまえ、さらに、鋼製橋脚基部に正弦波加速度が入力した場合の終局挙動特性を数値解析により検討した。その結果、橋脚が損傷を受ける場合、入力波周期が橋脚躯体の弾性固有周期の約1.5倍の時に応答変位や応答ひずみが最大になり、局部座屈変形も大きくなること。また、局部座屈モードとしては、入力波周期が橋脚躯体の弾性固有周期より長い領域において大きく両ぶりの振動となり、提灯座屈モードが生ずること。逆に、入力波周期が橋脚躯体の弾性固有周期より短い領域では片ぶりの振動となり、片側局部座屈モードが生じやすいこと等が判明した。
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