研究課題/領域番号 |
09650549
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
地盤工学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
関口 秀雄 京都大学, 防災研究所, 教授 (20027296)
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研究分担者 |
小林 俊一 京都大学, 工学研究科, 助手 (10243065)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
1998年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1997年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | X線TV透視 / 粒状体力学 / 浸透流 / ボイリング / 液状化 / 画像解析 / 非破壊試験 / 粒状体 / 混合粒径 / 不安定現象 / 可視化 / 不安定化 |
研究概要 |
本研究は、動的環境外力を受ける粒状土地盤の不安定化および物質移動機構の解明を目標として、X線TV透視装置により地盤の浸透破壊過程の可視化を行ったものである。得られた主要な研究成果は次のとおりである。 1.先ず、平面ひずみホッパー内を流下する粒状体の重力流れに着目し、粒状体地盤の流動変形の動態をX線TV透視装置により可視化するためのシステムを構築した。 2.異種粒径からなる粒状体地盤を対象とした一連の浸透実験を行い、地盤の不安定化と物質移動発生条件におよぼす粒径混合比の影響を明らかにした。 3.均一な砂地盤における浸透破壊過程のX線可視化の結果によると、ボイリング破壊に先立って局所的な変形が卓越する。 4.分離型パイピングが生じるような粒度分布をもつ粒状土地盤においては、浸透流の作用による骨格構造の変形量はわずかである。そのため、ボイリング破壊のような急激な形状変化は生じない。ただし、粗礫層からの間隙流の湧き出しが生じ、それによって細粒分が巻き上げられることは興味深い。 5.粗礫層の下位に砂層が分布する二層系地盤の浸透破壊過程も極めて興味深い。実際、取得したX線透視画像の解析によると、その特徴は次のように要約し得る。(1)砂層内で液状化フロントが成長し粗礫層にまで進展すると、粗礫層下面より礫粒子が次々と崩落し、液状化砂層中へ沈降していく;(2)一方、液状化砂層上面からは砂粒子が連続的に粗礫層の間隙中に浸潤していく;(3)そして、最終的にドラスチックな地盤変形を伴うかたちで、大規模なボイリング破壊が生じる。
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