研究課題/領域番号 |
09650557
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
地盤工学
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研究機関 | 豊田工業高等専門学校 |
研究代表者 |
赤木 知之 豊田工業高等専門学校, 環境都市工学科, 教授 (90006685)
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研究分担者 |
伊東 孝 豊田工業高等専門学校, 環境都市工学科, 助教授 (50193496)
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研究期間 (年度) |
1997 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
2000年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1999年度: 300千円 (直接経費: 300千円)
1998年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1997年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | 岩石 / クリープ曲線 / クリープ破壊 / 長期強度 / クリープ / 三軸クリープ試験 / 岩石の力学特性 / 岩石のクリープ特性 / 一軸クリープ試験 |
研究概要 |
岩石の時間依存性破壊を考える場合に、二つの間題点が存在する。一つは応力を受けている岩石が将来破壊するかどうか、もう一つは破壊するならばそれはいつ頃かということである。本研究では、この二つの問題点を明らかにするべく、堆積軟岩の一種である大谷石を用いたクリープ試験を50本以上行った。試験結果から時間と軸ひずみおよびひずみ速度、最小ひずみ速度と破壊時間、破壊時間と応力比などの関係を整理した。その結果、クリープ過程における最小ひずみ速度(ε_<min>)と破壊時間(t_f)の間に反比例の関係が成立することが確忍され、大谷石については次式で表されるものと結論付けた。 ε_<min>・t_f=1.8×10^<-3>(%) 将来クリープ破壊が予想される地盤・岩盤の変形挙動を経時的に観測し、その変形速度を抽出して最小ひずみ速度を判定することができればこの式により、その時点で破壊時間を予測することができる。しかし、クリープ特性は材料の僅かな違いにより大きく変動するもので、上式を適用したとしても個々のケースで予測値が大きくバラツクことも確認された。 そこで、個々のケース毎にそのクリープ挙動を観察しながら、破壊時間を予測する方法について考察を進めた。一つは、国鉄技研の斉藤が鉄道斜面の地滑り発生時間を予測した方法を適用してみたが、破壊時間間際では精度良く予測できるが、予測時期を早くして行くと精度が悪くなることが分かった。もう一つは、クリープ破壊曲線を次式のような関数で近似して、そのパラメータをクリープ過程の刻々のひずみ値から決めて行く方法である。 【numerical formula】 この方法はパラメータの決定に難があるが、早い段階で予測することが可能であり、種々パラメトリックスタデイした結果、他の手法と組み合わせることによって有効な手法であるとの結論を得ることができた。また、クリープ試験中のAE発生状況も観測を行っており、そのデータより、一次クリープ段階終了後のAE発生の有無により、将来的な破壊の可能性の判定が可能ではないかという結論を得ることができた。
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