研究課題/領域番号 |
09650598
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
土木環境システム
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研究機関 | 国立環境研究所 |
研究代表者 |
徐 開欽 国立環境研究所, 水土壌圏環境部, 主任研究員 (20250722)
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研究分担者 |
西村 修 東北大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (80208214)
須藤 隆一 東北大学, 大学院・工学研究科, 教授 (70109916)
稲森 悠平 国立環境研究所, 地域環境研究グループ, 総合研究所官 (10142093)
山田 一裕 東北大学, 大学院・工学研究科, 講師 (30250723)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1999年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1998年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
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キーワード | 河生生態系 / 汚濁負荷 / 溶存酸素 / 窒素 / ビオトープ / 水質浄化 / 瀬と淵 / 河川生態系 / 瀬と渊 / 硝化細菌 |
研究概要 |
本研究では、平成9年度〜11年度3年間にかけて、河川の窒素化合物由来の酸素消費、河川生態系の復元のためのビオトープの創出、河川のビオトープや自然型川づくりに有効な河床構造と浄化能との関係、瀬と淵と水質浄化機能との関係等の検討を行ったところ、得られた結果は以下の通りである。 1)下水2次処理水が放流されている解析では、窒素由来の酸素消費(N-BOD)が高頻度で検出されること;C/N比が小さく、NH4-N濃度が高く、水温が高いとN-BODが検出しやすいことが明らかとなった。これは、窒素化合物濃度の高い河川において滞留時間が長く、流下方向距離も長く、水深の浅い緩流部・淵を設けるとDO消費につながり、河川生態系に悪影響を与えることが示唆された。 2)有機物、窒素化合物負荷が高い場合には、緩流部・淵の最下流部のDOが4mg/1まで減少することが簡易モデルより予測され、緩流部で7.5mg/l以上のDOを保つためには水中NH4-Nが0.5mg/l未満であることが必要である。 3)健全な河川生態系を維持するためには、ビオトープ創出による水辺浄化機能の向上や自然川づくりの導入、生態工学を活用した自然浄化強化手法の開発が重要であること;水生生物の生息環境の創出にあたっては、瀬や淵を形成させるなど流路の変化と、植生の確保や礫を充填するなどの多孔空間の確保が有効であること;河川の生物膜接触酸化効果の向上には、接触効率の確保、適切な生物膜量の保持が必要であること;淵・よどみや植生の繁茂によって流速が低下し、窒素除去効果を高めることが明らかになった。 4)浄化ブロック・ネットの適応はビオトープと同調して自然浄化機能を持続的に維持しながら強化する上で有効で、浄化ブロックは低水路の瀬や淵の創出を通じて、浄化ネットは植生の補助材として有機物および窒素除去能が期待できることがわかった。
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