研究課題/領域番号 |
09650604
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
土木環境システム
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
久場 隆広 九州大学, 工学部, 助教授 (60284527)
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研究分担者 |
山西 博幸 九州大学, 工学部, 助手 (20240062)
大石 京子 九州大学, 工学部, 助手 (20110835)
荒井 康彦 九州大学, 工学部, 教授 (50005435)
入江 正浩 九州大学, 工学部, 教授 (30001986)
楠田 哲也 九州大学, 工学部, 教授 (50037967)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
1998年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1997年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | 機能性高分子ゲル / 水質 / 水処理 / アクチュエーター / pH / 感温性 / 光刺激 / フォトクロミズム |
研究概要 |
環境からくる光・電気・磁気・熱・化学的刺激等に応答して相転移し、体積変化する機能性ゲルを用いて、新たな水質変換システムを構築することを目標にした。本研究では、pH刺激・電気刺激・温度刺激・光刺激応答性ゲルを用いて実験を行い、以下のような結果を得た。 (1) メカノケミカルピストンの水質変換システムへの応用:下水処理水のpHが環境基準値を下回らないようにすることを目標に、pH刺激に応じて膨潤・収縮するゲルを合成し、処理水のpHに応じて曝気量を調整できるようなケミカルバルブ機構を構築した。ゲルを細粒化し、ピストンに充填することにより、応答速度・応答量が飛躍的に向上することが明らかとなった。 (2) 電気刺激応答性ゲルによる脱窒効率の促進:電気刺激応答性ゲルは極めて鋭敏に電圧の印可に応答することから、この種のゲル(PVA-PAA)を脱窒菌の包括固定材料として利用した。低印可電圧では、基質透過性の向上のみならず、微生物活性に対する電気刺激による物理的な作用が期待できる。一方、高印可電圧では、微生物活性に負の影響を及ぼす結果となった。 (3) 温度刺激応答性ゲルによる硝化効率の改善:温度刺激応答性ゲル(NiPAAm)に硝化菌を包括固定し、小型処理装置内で硝化実験を行った。機能性ゲルの体積相転移による"ポンプ効果"が硝化活性を向上させることを確認した。DAPI染色やFISH法から、従来の包括固定化法に比べ、担体深部にまで微生物が存在していることも明らかとなった。 (4) 光刺激応答性ゲルの環境工学分野への利用:紫外光に反応し、可視光透過率を変化させるSNOs分子を含むフォトクロミックフイルムを合成し、植物性プランクトンの過剰増殖の抑制を試みた。また、クロロフィリンを導入したNiPAAmを光刺激応答性ゲルとして検討した。光刺激に応じたクロロフィリンによる局所熱生成により、NiPAAmの膨潤・収縮現象が確認された。
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