研究課題/領域番号 |
09650638
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
建築構造・材料
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研究機関 | 東京電機大学 |
研究代表者 |
宇田川 邦明 東京電機大学, 工学部, 教授 (30013204)
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研究分担者 |
横山 幸夫 駒井鉄工(株), 技術部, 課長
山田 隆夫 耐震技術アソシエイツ, 代表
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
1998年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1997年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | 溶接 / 脆化領域 / 柱梁溶接接合部 / 梁フランジ / パス間温度 / 入熱 / 引張り実験 / 曲げ実験 / 材質劣化 / ダイアフラム / 十字継手 / シャルピ値 |
研究概要 |
1995年の兵庫県南部地震では、鋼構造物の柱梁溶接接合部の破断現象が多く見られた。それらの中でも破断部位が溶接線に沿ってその近傍の母材側にある場合が多かった。筆者等はこのような破断の原因が溶接ボンド部からやや離れたいわゆる脆化領域の靭性(シャルピ値)劣化にあると考え、従来鋼および新しい建築構造用鋼材を用いて溶接継手部の一部を再現した試験体を製作し、実験によってこれを確かめることを試みた。 本研究に関する実験は大きく次の2つに分けられる。 (1) 鋼板継手の溶接脆化領域の強度・靭性に関する引張り実験 (1) 梁フランジーダイアフラム溶接継手部 (2) 柱ーダイアフラムー柱溶接継手部 (2) 柱梁接合部の溶接脆化領域の強度・靭性に関する曲げ実験 (1) 梁フランジーダイアフラム溶接継手部 実験変数は溶接部のパス間温度、入熱量、並びにルート間隔で、鋼種は梁フランジにSS400鋼を、柱スキンプレートにSTKR400鋼を、ダイアフラムにSS400鋼とSN400Bを用いている。 実験結果をまとめると以下のようになる。 (1) 上記(1)の鋼鈑継手の実験では、脆化領域の靭性劣化が母材破断を生じさせるような現象は見られず、このようにモデル化された引張り実験により筆者等が目論んだ現象を再現できなかった。 (2) 上記(2)の曲げ実験では、5体の試験体はスカラップ底位置からフランジ外面に亀裂が貫通し、3体の試験体がスカラップ底より内側の位置からフランジ外面に亀裂が貫通した。この3試験体のうち1体の破断位置は溶接部近傍の脆化領域と考えられ、その溶接条件はパス間温度が約440℃で人熱量が約29Kj/cmであった。
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