研究課題/領域番号 |
09650653
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
建築環境・設備
|
研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
矢野 隆 熊本大学, 工学部, 教授 (30109673)
|
研究分担者 |
カーク マスデン 熊本学園大学, 経済学部, 講師
KIRK Masden Kumamoto Gakuen University, Faculty of Economics, Assistant Professor
マスデン カーク 熊本学園大学, 経済学部, 講師
|
研究期間 (年度) |
1997 – 1999
|
研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
|
配分額 *注記 |
3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
1999年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1998年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1997年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
|
キーワード | 標準尺度 / 騒音のうるささ / 日本語 / 英語 / バイリンガル / 程度表現語 / 心理音響実験 / 尺度 / % very annoyed / 道路交通騒音 / うるささ / アンケート調査 / 母国語 |
研究概要 |
本研究では以下の2つの調査と実験を行った。1)日本語と英語のバイリンガル45名を対象とした騒音のうるささの程度表現語に関する調査を行い、日本語と英語の意味の等価な尺度を構成した。2)日本語を母国語とする51名と英語を母国語とする45名の人々を対象として、1)で構成された日本語と英語の4段階と5段階の尺度とICBENの共同研究によって構成された日本語と英語の尺度を用いて、騒音の評価実験を行い、反応の等価性に基づき、尺度の等価性を検討した。これらから以下の知見を得た。 (1)同じ言語の尺度間の比較で、尺度のカテゴリを等間隔とみなして処理すると(すなわち4段階尺度の尺度値を1,2,3,4とし、5段階尺度を1,2,3,4,5とする)、バイリンガル調査とICBENの共同研究で得られた英語の尺度による反応には有意な差は見られなかったが、日本語の尺度間ではICBENの共同研究で得られた尺度で得られた反応が有意に高かった。 (2)しかし、尺度に程度表現語の強さに基づく等間隔性を付加して比較すると(ICBENの共同研究で得られた距離尺度を使用する)、日本語の尺度間では有意差が見られなくなり、英語の尺度間では有意差が現れた。このことは、英語の被験者は尺度のポジションに反応し、日本語の被験者は言葉の強さに反応していることを示唆している。 (3)異種の言語間で反応を比較すると、一貫して日本語の尺度による反応が英語の尺度による反応よりも高かった。この理由としては、(1)英語のannoyanceと日本語のうるるささといった基礎評価語の違い、すなわち「うるさい」はannoyよりも意味が弱く、したがって反応が大きくなる、(2)実験方法の誤差、例えばICBENの共同研究では英語の尺度と日本語の尺度を構築するのに被験者が異なる、など、(3)英語を話す人と日本語を話す人の騒音に対する敏感さの違い、などが考えられる。これらを明らかにするためには、別途研究計画が必要である。
|