研究課題/領域番号 |
09650744
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
複合材料・物性
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研究機関 | 東京農工大学 |
研究代表者 |
直井 勝彦 東京農工大学, 工学部, 助教授 (70192664)
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研究分担者 |
武田 政幸 三菱化学(株), 筑波研究所, 副主任研究員
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
3,800千円 (直接経費: 3,800千円)
1998年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1997年度: 2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
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キーワード | 可溶性 / 導電性高分子 / ポリアニリン / 重合停止剤 / アルミニウム / 固体電解コンデンサ / ボリピロール / ドーパント |
研究概要 |
1. 低分子量ポリアニリンの合成 酸化剤を用いるアニリンの化学重合に際して少量のパラ置換アニリン類を重合停止剤として共存させることにより、従来よりも平均分子量の低いポリアニリンを合成できることをこれまでに見出している。パラ置換アニリン類としてメチル基を有するp-トルイジンおよびスルホニル基を有するスルファニル酸を用いた場合の重合反応に与える影響を比較し、生成するポリアニリンの電気伝導率、溶解性など種々の特性を比較した。電解掃引重合における第一酸化ピーク電流値およびその際の電析クーロン効率ともにp-トルイジンの方が小さな値を示した。これはp-トルイジンがより低電位側で酸化するため、等モル濃度においてはより効率的にポリアニリンの成長末端と反応したものと考えられる。化学重合により得られたポリアニリンのIR分析によっても確認された。電気伝率はスルファニル酸を用いた時の方が添加量に比してその低下率が小さく、N-メチルピロリジノンに対する溶解性は同等であった。GPC分析の結果スルファニル酸系では分子量分布の広がりが大きく(Mw/Mn^-5.8)、より高分子量体を多く含んでいるためと考えられる。 2. 可溶性ポリアニリンを用いた電解コンデンサの特性評価 低分子量ポリアニリンはドープ状態でN-メチルピロリジノンなどの極性溶媒に可溶であり、適当な基板上にこの溶液をキャストすることにより導電性ポリアニリン膜の作製が可能である。アルミニウムを適当な溶液中で陽極酸化処理を行うとその表面に緻密なバリヤー型アルミナ薄膜が形成される。このようなアルミナ/アルミニウム基板上にポリアニリン層を形成すれば、アルミニウム固体電解コンデンサが作製できる。ポリアニリンの重合に際して用いるパラ置換アニリン種を変化させたとき得られるコンデンサ特性の変化を調べた。p-トルイジン共存下で重合したポリアニリンを用いた場合に最も優れた特性が得られ、インピーダンス-周波数曲線は10^6Hz付近まで直線的に減少した後、共振周波数(1.3×10^7Hz)付近で鋭く変化し、最も小さい等価直列抵抗値(1.4Ω)を示した。
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