研究課題/領域番号 |
09650781
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
材料加工・処理
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
光田 好孝 東京大学, 生産技術研究所, 助教授 (20212235)
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研究分担者 |
虫明 克彦 , 生産技術研究所, 助手 (10092347)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,900千円)
1998年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1997年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
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キーワード | ダイヤモンド薄膜 / CVD / エピタキシャル成長 / 高配向成長 / バイアス印加前処理 / マイクロ波プラズマ / 大面積堆積 |
研究概要 |
無機材研型マイクロ波プラズマCVD装置と、エンドランチ型マイクロ波プラズマCVD装置を用いて、ダイヤモンド膜の気相合成における、ヘテロエピタキシャル大面積堆積プロセス開発を目指し、ダイヤモンドの核生成現象を詳細に調べ、核発生の制御方法について検討した。 まず、堆積初期の高過飽和度を用いることにより、Si上では2桁程度の核生成促進効果が確認され、ダイヤモンド膜形成における核生成過程の時間短縮および膜厚減少が可能であることが明らかとなった。しかし、この促進効果は基板の種に依存しており、基板構成元素とC原子との親和力により変化するものと推測された。次に、BN中間層上に高過飽和度処理を施すことにより、これまでで最も高い10^<10>cm^<-2>という粒子数密度を実現し、平坦なダイヤモンド膜形成に成功した。膜厚の増加とともに表面の凹凸が増大することも明らかとなり、膜表面の平坦化のためには、核生成時の結晶方位や核生成後の優先成長方位も厳密に制御したエピタキシャル成長を実現するプロセスが重要であることが改めて再確認された。 一方、本研究で開発したエンドランチ型装置を用いたダイヤモンド形成に成功し、無機材研型と同様に高過飽和度による核生成密度の促進効果を確認した。これにより、本装置の堆積条件を最適化することにより、φ100という大面積への堆積が可能であることが明らかとなった。また、高過飽和同時バイアス印加による核生成密度の促進効果および核成長方位の整合化効果についても検討した。核生成密度の促進効果は高過飽和処理のみに比べて高いことが判明し、大面積かつ薄膜化が可能であることが明らかとなった。一方、基板内に部分的にではあるが、核成長方位を基板方位と整合させることに成功しエピタキシャル成長させることに成功した。 したがって、今後、バイアス印加条件およびダイヤモンド成長条件の最適化を図ることにより、エピタキシャル大面積成長が実現するものと確信する。これにより、ダイヤモンドを半導体デバイス用基盤材料として用いるためのプロセスへと発展可能であると思われる。
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