研究課題/領域番号 |
09650803
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
金属生産工学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
三村 耕司 東北大学, 素材工学研究所, 助手 (00091752)
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研究分担者 |
石川 幸雄 東北大学, 素材工学研究所, 助手 (40250823)
一色 実 東北大学, 素材工学研究所, 教授 (20111247)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1999年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1998年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
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キーワード | 高純度金属 / 残留抵抗比 / 純度評価 / 銅 / 鉄 / コバルト / 微量不純物 / 焼鈍効果 / クロム / 高純度化 / 比抵抗 / 水素焼鈍 / 真空焼鈍 / サイズ効果 / 伝導電子 |
研究概要 |
金属の高純度化研究では、その純度評価が一つの課題となるが、簡便かつ有用な純度評価として残留抵抗比(RRR : ρ_<298K>/ρ_<4.2K>≒R_<298K>/R_<4.2K>)が世界的に広く用いられている。しかし、残留抵抗比は高純度金属に残存する微量不純物元素の種類や濃度に対し1:1に対応せず、また測定前に行う線状試料の焼鈍条件や試料サイズ(直径等)によっても変動するなど、幾つかの問題点が指摘されている。 本研究では銅、鉄、コバルト、クロムなどの高純度化を図るとともに、得られた純度が異なる各高純度金属を対象に残留抵抗比を測定し、測定用試料作製時の諸条件(焼鈍条件、試料形状など)、測定金属の化学的純度および微量不純物元素、濃度等の影響を系統的に検討し、残留抵抗比により各高純度金属の精確な純度評価を行うための基礎的データを求めた。得られた研究成果は以下の通りである。 (1)残留抵抗に影響する物理的欠陥を除くため前焼鈍を行うが、その焼鈍に適した条件(雰囲気、温度、時間等)を銅、鉄、コバルト、クロムに関して提案した。 (2)高純度銅に関し試料直径と残留抵抗比の関係式を求め、純度が高くなるほどサイズ効果の影響が大きくなることを定量的に明らかにした。また、純度評価にはバルクでの残留抵抗比値(試料直径を無限大に外挿した値)の比較が有用なことを示した。 (3)純度が異なる銅、鉄、コバルト(約99.9%〜99.999%以上)を対象に、純度の向上に伴い、残留抵抗比がどの程度の割合で増加するのかを、各高純度金属に関して明らかにした。 (4)微量不純物元素及びその濃度の影響を調べ、例えば高純度鉄の残留抵抗比に及ぼす微量リン濃度の影響を関係式の形で定量的に明らかにした。
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