研究課題/領域番号 |
09650821
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
化学工学一般
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
大坪 泰文 千葉大学, 工学部, 助教授 (10125510)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
1998年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
1997年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | 分散系 / レオロジー / 擬塑性流動 / ダイラタント流動 / 架橋凝集 / 高分子吸着 / 逆塑性流動 |
研究概要 |
本研究は、凝集分散系の粘度レベルと流動パターンとを独立に調整することのできる新しいレオロジーコントロール法を確立することを目的とする。凝集分散系はほとんどの場合、せん断速度の増大とともに粘度が減少する擬塑性流動を示す。これは、せん断流動場において凝集構造が容易に破壊され、静置すると再び可逆的に形成されるためであると説明されており、堅くて脆いという粒子間結合の基本的な性質に由来する。研究の目的を達成するためには、これまでにない新規な粒子間ポテンシャルを導入する必要があり、ここでは高分子を用いて粒子間に柔らかくて弾力性のある結合を導入することを試みた。一本の高分子鎖がいくつかの粒子表面に吸着して分散系を凝集させる効果を架橋凝集という。通常の条件では高分子鎖は表面に対して強い吸着性を持っているので架橋も不可逆となり、堅くて脆い固体的な結合が形成される。しかし、高分子の親和性を弱めると吸着が可逆となり、形成される高分子架橋は熱運動でも可逆的に形成・破壊されるようになる。さらに、粒子表面に対して高分子はコイル状のまま吸着するので、粒子間架橋には柔軟性が付与されることになる。このような分散系に高せん断を与えると架橋の伸長に起因して、粘度が急激に増加するダイラタント流動が発生する。可逆架橋という極めて特異な粒子間結合を創製することにより、粒子間に液体的性質をもつ相互作用を導入するとともに、凝集分散系において初めて、ダイラタント流動を発現させること成功した。粘弾性解析の結果、ダイラタント流動は凝集の弾性的性質と密接な関係があり、これは高分子架橋のエントロピー弾性に起因することを解明した。本研究で開発した手法は分散系の新しいレオロジーコントロール技術として極めて高いポテンシャルをもっていると期待される。
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