研究課題/領域番号 |
09650822
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
化学工学一般
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
堤 敦司 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助教授 (00188591)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
1998年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1997年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | コーティング造粒 / 超臨界流体 / 超臨界噴出法 / 除放性制御 / 微粒子 / 流動層 / 微粒子コーティング |
研究概要 |
核粒子表蔓を微粒子で被覆するコーティング造粒技術は、新しい機能性を持つ粒子を設計する方法として広範な分野で開発・研究が進められている。特に医薬分野では、ドラッグデリバリーシステムの中心技術として開発が進められている。従来の流動層コーティング造粒では、バインダー溶液を層内に噴霧し、溶媒を乾燥させて核粒子表蔓にコーティング粒子の被覆層を形成させて、造粒を行う。従来法は簡便で大裏処理が容易であるが、噴霧する溶液による液橋によって過度の凝集が起こりやすく、このため制御が難しく、特に微粒子を取り扱うのが困難であった。この従来法に替わるプロセスとして、超臨界噴出法を用い核粒子と微粒子を混合・流動化させた流動層中にバインダーを溶解させた超臨界溶液を噴出し、核粒子表蔓上に微粒子を付着させ粒子を成長させるコーティング造粒プロセスの開発を行った。その結果、超臨界噴出法により安定で均一なコーティング造粒が可能であり、ノズル出口での温度がコーティング造粒物の性状を決めるうえで最も重要な因子であることを見いだした。コーティング粒子はまず層内で核粒子表蔓に粒子間力により付着し、これに超臨界噴出されて生成したバインダ物質の微少な核が堆積し、表蔓を被覆するとともに固体架橋の形成により粒子同士をしっかりと結びつける。これを繰り返すことによってコーティング層を成長し、造粒物ができることがわかった。また、超臨界噴出法による微粒子コーティングにおける除放性の制御に関しても調べた。その結果、十分なコーティング時間を取れば、超臨界噴出法によって微粒子のマスキングが可能であり、除放性を制御することができることを明らかにした。 本研究で開発した超臨界噴出法による微粒子コーティング造粒法は、製薬・化学・食品・材料など広範など分野での応用を期待できる。
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