研究課題/領域番号 |
09650869
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
生物・生体工学
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
池田 宰 広島大学, 工学部, 助教授 (40151295)
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研究期間 (年度) |
1997 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2000年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1999年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1998年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1997年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | シクロデキストリン / 修飾シクロデキストリン / アントラセン修飾シクロデキストリン / DNAインターカレータ / 包接 |
研究概要 |
本研究は、グルコースが複数個環状に結合しその疎水性空洞に種々の有機化合物を取り込みコンプレックスを形成する能力を有するシクロデキストリンに対し、適当な残基を導入することによりDNAインターカレート能を有する修飾シクロデキストリンを合成し、DNAに対する相互作用や、ドラッグ・デリバリー・システム、ドラッグ・ターゲッティング・システムに対する利用、応用などを検討することを目的とした。 グルコースが7個からなるβ-シクロデキストリンに、構造の異なるリンカー鎖を介したアントラセン修飾シクロデキストリンを種々合成した。得られた化合物を用いて、化合物単体およびゲスト化合物添加時の立体構造の解析、および、DNAインターカレート能について検討を行なった。化合物単体ではアントラセン残基がシクロデキストリン空洞内に取り込まれた自己包接体を形成しているため、DNAに対し、なんら相互作用を示さないが、ゲスト化合物を添加することにより、アントラセン残基の空洞外への移動が起こり、DNAインターカレート能が発現することが明らかとなった。また、リンカー鎖の構造の違いが、各化合物の立体構造の差異およびDNAインターカレート能に影響を及ぼしていることが明らかとなった。 以上のように、ゲスト添加によりDNAインターカレート能を発現するスィッチング機能を有するアントラセン修飾シクロデキストリンを種々合成することに成功し、その構造の差異によるDNAインターカレート能に対する影響に関する知見を得ることに成功した。
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