研究課題/領域番号 |
09650879
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
生物・生体工学
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
妹尾 昌治 岡山大学, 工学部, 助教授 (90243493)
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研究分担者 |
多田 宏子 岡山大学, 工学部, 助手 (60271061)
山田 秀徳 岡山大学, 工学部, 教授 (80037613)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
1998年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1997年度: 2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
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キーワード | 分泌シグナル / 増殖因子 / 細胞外輸送 / 可溶性受容体 / 塩基性線維芽細胞増殖因子 / クリプト / グリーンフルオレッセントプロテイン / 融合タンパク質 |
研究概要 |
明確な分泌シグナルを持たないためその細胞外移行のメカニズムが明らかにされていない塩基性線維芽細胞増殖因子(bFGF)とその可溶性受容体およびクリプト(CR-1)を発現する細胞株を樹立しこれらの分子がどのような分布を示して細胞外へと輸送され、また細胞表面から遊離されるのか、その機構と経路を解析した。 bFGFについてはその可溶性受容体の共発現系をマウス正常線維芽細胞BALB/c3T3を用いて確立し、この形質転換細胞がbFGFを培地中に分泌することを確認した。これはbFGFを単独で発現させても観察できない現象であり、bFGFの細胞外移行に可溶性受容体が関与している可能性を示すことができた。また、上皮細胞成長因子のモチーフをもつ新しい増殖因子CR-1について、種々の方法でその性質を解析したが、細胞で発現したCR-1はウェスタンブロッティングで20、22、24、28Kdの分子量を示した。ツニカマイシン存在下では、さらに約18Kdの分子量が主になり、遺伝子の配列から分泌シグナルを予測すると36アミノ酸がプロセスされる結果、約17Kdの分子量になると考えられることと一致する。これは通常のプロセッシングが行われていることを示唆するものである。ところが、この36アミノ酸を欠失した分子を細胞で発現させても、培養上清中にCR-1が分泌されていることを新たに発見しCR-1が細胞外へ輸送される別の経路が存在することがわかった。以上の成果により、さらに研究を進める上で重要な知見を積み重ねることができた。近年CR-1は発生段階で非常に重要な役割を果たしていることが示唆され、その機能を解析するためにも本研究の重要性はさらに高まっている。
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