研究課題/領域番号 |
09650887
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
工業分析化学
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研究機関 | 電気通信大学 |
研究代表者 |
豊田 太郎 電気通信大学, 電気通信学部, 教授 (40217576)
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研究分担者 |
沈 青 電気通信大学, 電気通信学部, 助手 (50282926)
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研究期間 (年度) |
1997 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2000年度: 200千円 (直接経費: 200千円)
1999年度: 200千円 (直接経費: 200千円)
1998年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1997年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | 量子閉じ込め効果 / GeO_2ガラス / CdSe, CdS超微結晶 / フラクタル状TiO_2 / ZnS : Mn超微結晶 / 光熱変換現象 / 光音響スペクトル / 光電流スペクトル / 量子とじこめ効果 / CdSe,CdS超微結晶 / ZnS:Mn超微結晶 / GeO_2 / CdSe超微結晶 / 吸着CdS超微結晶 |
研究概要 |
数nm程度に微粒子化した半導体(半導体ナノ粒子)では量子閉じ込め効果が出現し、光物性に大きな変化が生じる。本研究では、(1)ガラス中に分散したCdS、CdSeナノ粒子系、(2)フラクタル状でポーラス化したTiO_2ナノ粒子集合体膜を利用する光電極及びCdSナノ粒子を吸着させた系、(3)Mn不純物を含むZnSナノ粒子系、の3種類を対象として光音響法により光吸収情報と無輻射遷移過程に関する検討を行った。合わせてフォトルミネッセンス・光電流評価も行った。 (1)では、試料作製条件の検討によりGeO_2ガラス中に分散したCdS、CdSeナノ粒子の粒径を制御することが可能となった。粒径増加するに伴ない量子閉じ込め効果が減少し、次第にバルクの電子状態に移行する。一方CdSナノ粒子とCdSeナノ粒子ではガラス中での形成過程が異なることが判明した。CdSSe混晶ナノ粒子を含むガラス系においては、過渡熱レンズ効果の測定により3種類の緩和過程が存在することが見出された。 (2)では、光電極作製時に行う電圧印加の効果について光音響と光電流スペクトル評価を行い、光吸収端以下の長波長領域で大きな光吸収と、短波長側での光電流の急激な増加が観測された。これらの事実から、電圧印加処理により価数の異なるTiの状態が出現し、それに伴なうキャリア増加の可能性が示唆された。さらにCdSナノ粒子を吸着させることにより、可視光領域で大きな分光増感を達成することが可能となった。 (3)では、光音響法をこの系に適用することにより従来法では不可能であった光吸収評価を行うことが可能となつ鵡その結果、Mnイオンのd電子状態とZnSナノ粒子母体のspバンド状態が空間的に重なりを生じている可能性が示唆され、この系の大きな蛍光量子効率の出現機構に関して新たな観点を加えることが出来た。
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