研究課題/領域番号 |
09650911
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
工業物理化学
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研究機関 | 東京理科大学 |
研究代表者 |
桑野 潤 東京理科大学, 工学部, 助手 (70084390)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
1999年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1998年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1997年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | 酸素センサ / 固体電解質 / フッ化物 / 応答時間 / 超イオン導電体 / 酸素 / 酸素還元 |
研究概要 |
二種の超イオン導電体を用いた短絡電流検出型の全固体酸素センサ(Ag/Ag_4I_6WO_4/PbSnF_4/ウィスカー状粒子混合検知極層)について、(1)高速応答化を図る(2)検知極の設計指針を確率(3)高速化のメカニズムを解明(4)本センサの応用を図る 目的で行い、以下の成果を得た。1.高速応答化 カーボンおよび短繊維やウィスカーを混合させた検知極の応答特性を調べた結果、混合粒子のアスペクト比、表面平滑性、導電性および粒径を最適化すると応答時間が室温で25秒と云う従来にない高速応答が実現した。2.検知極の設計指針の確立 指針は次の三点である。(1)検知極中でネットワーク構造を形成した易い形態(ウィスカーおよび板状)を持つ電解質 (E)および電子導電性材料(eC)の選択 (2)鉄フタロシアニンなどの酸素還元能の高い電極触媒(OeC)の選択 (3)eC:OeC:Eの最適体積比1:7:2。3.高速化メカニズムの解明 検知極の混合状態をSEM-EDXで観察し、電子導電性粒子-PbSnF_4-ガス三相界面、および空隙の空間的分布を分析した結果、応答速度および過渡特性と、電子伝導性および電解質粒子の形作るネットワークの単純さや粗さとに強い相関が認められた。酸素は、ウィスカー状粒子、つまり網目状ネットワークに沿って、還元サイトまで迅速に拡散し、そこで酸素原子に解離した後、一価酸化物イオンに還元される電極反応モデルを提案した。そのモデル解析から、還元サイトの電気化学ポテンシャルの均一性が、応答速度を決定する因子であることが明らかになった。4.新しい応用 酸素欠陥を多量に持つ有望な酸化物を、検知極の電極触媒として用いて、センサ超電力、電流値などの応答特性を評価することにより、本センサを新しい酸素電極材料の探索法として応用した。この探索法を用いて、ブラミレライトを構造を有するコバルト酸ストロンチウムが優れた酸素ガス電極材料であることを見だした。
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