研究課題/領域番号 |
09650927
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
無機工業化学
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研究機関 | 大阪府立大学 |
研究代表者 |
岩倉 千秋 大阪府立大学, 工学部, 教授 (00029183)
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研究分担者 |
井上 博史 大阪府立大学, 工学部, 助教授 (00213174)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
1998年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1997年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | パラジウム薄板 / 電気化学的水素化システム / 原子状水素 / 水素化反応 / 反応選択性 / 水素化反応速度 / 水素化分解 / 三次元構造 / 水素吸蔵金属 / 電気化学的水素反応システム / 三次元化 / 二酸化炭素 / アマランス / パラジウム黒 |
研究概要 |
研究代表者らは、以前に、Pd薄板電極や水素吸蔵合金薄板電極を用いて、スチレンの水素化反応が連続的に進行する電気化学システムの構築に成功した。本研究においては、種々の不飽和有機化合物に対する本電気化学水素化反応システムの適用可能性ならびに水素化反応速度や反応選択性に及ぼすPd薄板電極の水素化反応側の三次元化の影響について検討した。2年間にわたって得られた知見を総括すると以下のようになる。 1. 研究代表者らが開発した電気化学的水素化反応システムを用いて、種々の炭素-炭素、炭素-酸素、窒素-窒素不飽和結合を有する無機・有機化合物の水素化反応を行ったとき、反応速度に違いが見られるものの、いずれの場合にも連続的に反応の進行することが明らかになった。これらの結果から、本電気化学的水素化反応システムは不飽和有機化合物全般に適用可能であることが明らかになった。 2. Pd薄板電極の水素化反応側にPd黒を担持するとその担持量に依存して4-メチルスチレンや2-オクテンなどの水素化反応速度は数十倍速くなることがわかった。このような反応性の向上は、反応面積の増大に起因することが電子顕微鏡観察により明らかになった。さらに、PtやAuを担持した場合にも水素化反応速度は飛躍的に増大することがわかった。 3. PdあるいはPd黒付きPd薄板電極にPt、Au、Cu、Niなどの遷移金属を担持して三次元化すると、二酸化炭素や硝酸イオンの還元反応速度が飛躍的に向上するだけでなく、担持金属の特性に依存すると考えられる反応選択性が発現することを見出した。
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