研究課題/領域番号 |
09650938
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
有機工業化学
|
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
直田 健 大阪大学, 大学院・基礎工学研究科, 助教授 (20164113)
|
研究分担者 |
直田 健 大阪大学, 大学院・基礎工学研究科, 助教授 (20164113)
|
研究期間 (年度) |
1997 – 1999
|
研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
|
配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
1999年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1998年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1997年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
|
キーワード | アルカンの酸化 / シクロヘキサンの酸素酸化 / 第3アミンの酸化 / フェノールの酸化 / ルテニウム触媒 / 銅触媒 / 過酸化物酸化 / 酸素酸化 / アミンの酸化 / アミドの酸化 / アルコールの酸化 / オスミウム触媒 / 過酢酸 / アルチルヒドロペルオキシド |
研究概要 |
酸化分解酵素の機能をシミュレートした新しい触媒的酸化反応の開拓とそれに基づく工業プロセス開拓と精密有機合成への展開を目的として、オキソ金属活性種によるアミン、アルカン等の不活性基質の触媒的酸化反応の一般性と適用範囲の検討を行った。ルテニウム触媒存在下、種々の第3アミンやアミドをアルキルヒドロペルオキシドで酸化して窒素のα位にアルキルジオキシ基を導入する生合成型の酸化反応の精密有機合成への応用を検討した。炭素求核剤の存在下に酸化反応を行うことにより一段階で窒素のα位にシアノ基等の炭素官能基を導入する新反応の開拓に成功した。また、含酸素化合物の酸化を検討し、本酸化触媒系によりフェノールが特異的に酸化されることを見いだし、酸化に続くルイス酸との反応によるアルキル基の位置選択的転移による一般的な置換キノン合成法を確立した。 オキソ金属種の生成と反応性の基礎的研究から分子状酸素とアルデヒド存在下、低原子価遷移金属錯体からオキソ金属活性種を発生させる新手法を見いだし、この原理を用いて工業的に重要なシクロヘキサンからシクロヘキサノンへの変換に関して、実用的な観点から触媒効率や選択性の検討を行った結果、フッ素置換フェニル基を有するルテニウムポルフィリン錯体や銅一クラウンエーテルを触媒に用いた場合に、1気圧の酸素雰囲気下、極めて高い選択性と触媒効率で行えることを明らかにした。また金属集合体による新規酸化触媒機能の創出を目的として、自由度を有するスペーサーで結合したカゴ状多核金属錯体の合成を行い、その動的挙動から検討した。カゴ状多核錯体の有するフレキシブルな空孔内への基質の包接作用に関する検討から、多点相互作用による酸化触媒作用創出に関する重要な基礎的知見が得られた。
|