研究課題/領域番号 |
09650943
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
有機工業化学
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研究機関 | 成蹊大学 |
研究代表者 |
加藤 明良 成蹊大学, 工学部, 教授 (00167339)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1998年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1997年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | ハイブリッド化合物 / ビピリジン / フェノチアジン / メチルビオロゲン / L-アミノ酸 / ルテニウム錯体 / 発光寿命 / 発光量子収率 / L-リシン / 2,2'ビピリジン / 酸化還元電位 |
研究概要 |
無尽蔵の太陽光を有効利用した人工光合成モデルの研究が現在活発に行われているが、電子伝達効率の改善が強く望まれている。そこで本研究では、ビピリジン・フェノチアジン・メチルビオロゲンと3官性アミノ酸を連結したハイブリッド化合物とそのルテニウム錯体を合成し、機能評価することを目的とした。 以下に研究成果の概要を示す。1.p-置換ベンズアルデヒド類から2段階の反応を経て、一方のピリジン環に置換ベンゼンが結合した各種ピリジルピリドン類を合成した。2.ピリジルピリドン類の選択的O-アルキル化反応を利用して、さらに化学修飾が可能なアミノ基やカルボキシル基を側鎖にもつ2,2'-ビピリジン類の簡便な合成法を確立した。3.新規ビピリジンのルテニウム錯体の物理的諸性質を調べ、従来のトリス(ビピリジン)ルテニウム錯体と同様に利用できることを明らかにした。4.適切に保護されたL-オルニチンまたはL-リシンと側鎖にアミノ基をもつビピリジン、フェノチアジン誘導体、メチルビオロゲン誘導体を独自の方法でカップリングし、目的のハイブリッド化合物を合成した。5.化合物と2倍モルのビピリジンと塩化ルテニウムから、ルテニウム錯体を合成した。6.錯体はMeCN中460nm付近にルテニウム錯体に特徴的なMLCT吸収帯を示した。5.錯体の発光強度と発光寿命の測定を行い、トリス(ビピリジン)ルテニウム錯体と比較したところ、発光量子収率と発光寿命の大幅な減少が観測された。 以上のように、3官性ハイブリッド化合物のルテニウム錯体の諸性質を検討した結果、電子伝達効率の良い光触媒となり得ることが明かとなった。
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