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多環状メチレンシクロブチルケトンからの新しい骨格変換法の開発と応用

研究課題

研究課題/領域番号 09650959
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 合成化学
研究機関奈良先端科学技術大学院大学

研究代表者

垣内 喜代三  奈良先端科学技術大学院大学, 物質創世科学研究科, 教授 (60152592)

研究分担者 黒澤 英夫 (黒沢 英夫)  大阪大学, 大学院工学研究科, 教授 (40029343)
研究期間 (年度) 1997 – 1998
研究課題ステータス 完了 (1998年度)
配分額 *注記
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
1998年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1997年度: 2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
キーワード多環状化合物 / メチレンシクロブチルケトン / 骨格変換 / ペンタレネン / メディテラネオールB / タキソール / 酸触媒 / 橋頭位置換基 / テルペン系天然物 / ラルペン系天然物
研究概要

本研究では、環状エノンとアレンの[2+2]光反応で入手容易な多環状メチレンシクロブチルケトン類の骨格転位反応を系統的に検討し、官能性多環状化合物への新しい骨格変換法の開発を行った。さらに本合成法の有用性を実証するために、その手法を応用して、テルペノイドの合成研究も行った。具体的には、6位に様々なアルキル置換基を有する6-4縮環型のメチレンシクロブチルケトンの骨格転位を、濃硫酸、パラトルエンスルホン酸、トリフルオロメタンスルフォン酸、三フッ化ホウ素エーテル錯体、三塩化鉄、塩化アルミニウム、四塩化チタン、三塩化ホウ素を用いて系統的に行い、生成物を解析した。その結果、6位の置換基と用いる酸によって大きく生成物が異なることが判明した。メチル基やエチル基の場合では、四塩化チタン、三塩化ホウ素を用いると中心結合開裂による8員環化合物が、それ以外の酸では4員環周辺結合の開裂生成物が得られた。一方、イソプロピル基や3級ブチル基の場合では、四塩化チタン、三塩化ホウ素を用いると架橋8員環化合物が、それ以外の酸では6-5縮環型化合物が選択的に生成した。これらの興味深い反応性の違いが、カチオン中間体の安定性と酸のカルボニル基への親和性の度合いによって合理的に説明できることがわかった。さらに、同族体の5-4縮環型ケトンの酸触媒骨格転位反応も、四塩化チタンを5当量用いて短時間で反応を終えることにより架橋7員環ケトンが良好な収率で得られることを見いだした。
本手法をキーステップとする合成計画に従い、三環性メチレンシクロブチルケトンからペンタレネンの形式全合成、3級ブチル基を有する6-4型基質からテトラメチルメディテラネオールBの全合成(すでに全合成については本研究開始前に報告済み)を達成した。さらに、架橋7員環ケトンを用いて、特異な架橋中員環構造を有し強力な抗ガン作用を示す天然物タキソールのAB環部からなるモデル化合物の合成に成功した。

報告書

(3件)
  • 1998 実績報告書   研究成果報告書概要
  • 1997 実績報告書

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公開日: 1997-04-01   更新日: 2016-04-21  

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