研究課題/領域番号 |
09650963
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
合成化学
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
石川 彰彦 (石川 輝彦) 岡山大学, 工学部, 助手 (10263617)
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研究分担者 |
斎藤 清機 岡山大学, 工学部, 教授 (60033239)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
1998年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1997年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | ヒドロキサム酸 / 分子内Diels-Alder反応 / 立体選択性 / 遷移状態 / ヒドロキシルアミン / 不斉合成 |
研究概要 |
分子内Diels-Alder反応関連研究は重要視されており非常に多いが、ヒドロキサム酸連結系は本研究以外に報告例はなく、新規な方法論となる。ヒドロキサム酸連結系分子内D-A反応の一般性、適用限界、また合成化学的反応について詳細に検討した結果、新しい分子内D-A反応システムとして極めて有用であることを見出した。本研究の結果は以下の様に要約される。 1.このヒドロキサム酸連結系は、分子内D-A反応、特に"temporary heteroatom connection"に要求される次の4つの改善点(1)トリエンシステム合成の簡便性、(2)反応性、(3)立体選択性、(4)連結基除去の簡便性、の全て満足する画期的な系であることが判明した。 2.これまでに得た実験結果は、反応性、立体選択性の面で従来の報告を凌駕しており、新しい分子内D-A反応として、その有機合成化学的意義は非常に大きい。 3.本法において高い反応性と高立体選択性が得られる要因として、カルボニル基の酸素とヒドロキシルアミンの窒素上の酸素の電子的は反発による配座の固定化が挙げられ、その結果として[4+2]環化付加反応のための軌道のオーバーラップを容易な状態にしていると考えている。この仮説を検証するために、基質となるヒドロキサム酸エステルの最安定配座、遷移状態について、理論計算により評価した。 4.生理活性物質等、ターゲット指向の合成に本法を展開した。本法は官能基化された炭素6員環を高立体選択的に構築することが可能であり、この利点を生かして海洋天然物の不斉合成を行った。
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