研究課題/領域番号 |
09650992
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
高分子構造物性(含繊維)
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研究機関 | 北陸先端科学技術大学院大学 |
研究代表者 |
野島 修一 北陸先端科学技術大学院大学, 材料科学研究科, 助教授 (20156194)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
1998年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1997年度: 2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
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キーワード | 結晶性-非結晶性ブロック共重合体 / 結晶化 / ミクロ相分離構造 / ラメラくり返し構造 / 高次構造制御 / 結晶性-非晶性ブロック共重合体 / 結晶化過程 / 融解過程 / 結晶性ー非晶性ブロック共重合体 |
研究概要 |
ブロック共重合体を含むポリマーアロイ中に形成する高次構造制御方法の確立を最終目的として、結晶性-非晶性2元ブロック共重合体を含む系での高次構造再配列過程(結晶化過程と融解過程)と最終高次構造を種々の手法を用いて調べた。これらの研究成果の概要は以下の通りである。 (1) ポリ(ε-カブロラクトン)-block-ポリブタジエン(PCL-b-PB)/ポリブタジエン2成分系の作る最終高次構造は、溶融状態での両成分の相溶状態に強く依存することを解明した。これにより、この系での構成鎖の結晶化後の高次構造制御の可能性を示唆した。 (2) ポリ(ε-カプロラクトン)-block-ポリスチレン2元ブロック共重合体(PCL-b-PS)の作る高次構造を、非晶性鎖のガラス転移温度と関連づけて説明した。この目的のために、非晶性鎖のみと相溶する可塑剤を系に添加した。結晶性鎖が結晶化するか否かは、ガラス転移温度に敏感に依存することが明かにされた。 (3) PCL-b-PBの融解過程を、シンクロトロン放射を用いた時分割X線小角散乱法により調べ、ホモポリマーの融解過程、および、PCL-b-PBの結晶化過程と定性的に比較した。PCL-b-PBの融解過程は極めて特異的であることが初めて示された。 (4) PCL-b-PSの結晶化を、結晶性ブロック鎖の組成の関数として調べた。結晶化度は組成に強く依存し、組成を制御することにより結晶化度、すなわち、系中に形成する高次構造を制御できる可能性があることを示した。 (5) PCL-b-PBの融解過程を幅広い条件下で調べ、そのメカニズムの解明を試みた。2元ブロック共重合体の融解過程の本質は、(1)各結晶化温度における非平衡結晶化と(2)結晶性鎖と非晶性鎖のバランスによる昇温時の高次構造の維持であることを解明した。
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