研究課題/領域番号 |
09660051
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
植物保護
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
一瀬 勇規 (一ノ瀬 勇規) 岡山大学, 大学院・自然科学研究科, 助教授 (50213004)
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研究分担者 |
白石 友紀 岡山大学, 農学部, 教授 (10033268)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
1999年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1998年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1997年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | エリシター / サプレッサー / differential screening / 防御応答 / 転写因子 / 罹病性応答 / ジャスモン酸 / エンドウ / cDNA / elicitor / suppressor / transcription factor / DNA binding protein / Zn-finger protein / hsr 203 J / PR protein / defferential screening / glutathione-S-trausferase / hsr203J / S-adenosylmethionine / early nodulin |
研究概要 |
本研究では、植物病原菌由来のシグナル物質(エリシター・サプレッサー)によって発現が変動する植物遺伝子を数多く単離し、発現のカイネティクスを解析するとともに、遺伝子産物の宿主-病原菌相互作用における機能を解明することを目的とした。 その結果、エリシター応答性遺伝子として、既知のPRタンパク質遺伝子や細胞壁の強化に関わる遺伝子、ファイトアレキシン合成系酵素遺伝子のcDNAの他、転写因子のcDNAを始め、ポリアミン合成系酵素のcDNA、HRに関連すると報告されているタンパク質のcDNAなど多数の新規遺伝子が単離された。これらのうちいくつかの遺伝子については更に遺伝子産物の機能解析を進めている。特にエリシター応答性の転写因子についてはそのDNA結合配列を明らかにし、本結合配列が既知の防御遺伝子プロモーターに存在することを見い出した。本転写因子はエリシターによりその発現が誘導されることから、病原菌シグナルの受容から防御遺伝子発現に至るカスケードにおいて極めて重要な分子であると考えている。 また、サプレッサーによって発現が誘導される遺伝子としては、細胞壁の分解酵素遺伝子、根粒形成初期に発現されるノジュリン遺伝子、ジャスモン酸合成系酵素のホモログなどが単離された。これら遺伝子の中でジャスモン酸合成系酵素のホモログは実際に病原菌接種の場においても特異的に発現が誘導されることが明らかにされた。植物が罹病化していく過程で発現が誘導される遺伝子の同定は、植物罹病化の分子機構解明に繋がるもの重要な成果と考えている。
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