研究課題/領域番号 |
09660070
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
応用微生物学・応用生物化学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
西森 克彦 東北大学, 農学部, 助教授 (10164609)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
3,800千円 (直接経費: 3,800千円)
1998年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1997年度: 2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
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キーワード | オキシトシン / 受容体 / Gプロテイン / ノックアウト / 条件特異的 / 組織特異的 |
研究概要 |
本研究申請後KimuraらによりマウスOTR遺伝子の塩基配列が発表された。このため、発表された塩基配列をもとにPCRプライマーを作成して得たcDNAより129SvEvマウス由来のOTR遺伝子を得た。得られた遺伝子断片とpGKhprt/MCA1tkベクターとからターゲティンベクターコンストラクトを作成した。しかし、米国の知人より米国NIHの研究所でOTR遺伝子のノックアウトマウス作成に成功したこと、しかしOTR遺伝子-/-のhomozygousミュータントマウスは胚発生途中で死亡すること(early embryonic death)等の情報が得られた。そのため我々は研究計画を再編することとし、改めて、条件遺伝子破壊:conditional knockoutシステムを用いたKOマウス作成を計画した。条件遺伝子破壊法は、欠損させたい遺伝子の前後にLoxPという短い配列を挿入させた配列を持つベクターをES細胞に導入、相同組換えによりゲノム上の当該遺伝子と交換する。そしてテトラサイクリン等による外部からの誘導システムや組織特異的なプロモータシステムにより、P1ファージ由来のDNA組換え酵素creを細胞内で適宜誘導発現させて、発生後の様々なタイミングでの目的遺伝子欠損や、組織特異的な目的遺伝子の欠損を誘導し、解析するというものである。また、この情報交換を通じ、世界で始めてOTR受容体遺伝子のクローニングに成功した、大阪大学医学部の木村博士と本研究を共同研究として開始、続行することとした。1998年度は木村博士より入手したOTR遺伝子を持つラムダファージを用い、正確な制限酵素地図を作成した後、LoxP型KOベクターであるpLoxPneo3.repairを骨格に3つのloxP.neo耐性遺伝子、5′armと3′arm、loxPに挟まれたnock in用ゲノム(エクンン2.3)、HSV-tk遺伝子の各断片からなる全長18.5kbのKOベクターを作成した。このKOベクターをE14TG2a EScellに導入し相同組替えを起こしたクローンのスクリーニングを行っている。胚発生時でのOTR遺伝子の機能を明らかにするための実験としては、変異型ステロイドレセプターとcreの融合タンパクが合成ステロイドの一種でのみ構造変換を起こし活性型cre活性を示す系が開発されているが、これを体組織のどこでも一様に発現のみられるROSA26と言う発現ユニットに連結したシステムを持つマウスを米国テキサス州ヒューストンのMartin M.Matzuk博士とChester Brown博士が共同で作成しており、この使用に関しての承諾が得られいる。また子宮平滑筋でのOTR遺伝子破壊に関しては大阪大学の三輪岳志博士が平滑筋特異的アクチンプロモータにcre遺伝子を連結したシステムを持つトランスジェニックマウスを作成しており、本実験への導入に関しての承諾を得ている。
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