研究課題/領域番号 |
09660085
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
応用微生物学・応用生物化学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
永尾 雅哉 京都大学, 生命科学研究科, 助教授 (10237498)
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研究分担者 |
増田 誠司 京都大学, 生命科学研究科, 助教授 (20260614)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
1999年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1998年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1997年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | 酸素センサー / 低酸素 / エリスロポエチン / 転写調節 / 細胞工学 / 酵素センサー / 低酵素 |
研究概要 |
赤血球造血因子エリスロポエチンは糖蛋白質であり、糖鎖はin vivoの活性に重要である。今年度は、低酸素条件で発現を誘導し、大量生産させたエリスロポエチンが、通常酸素条件下と同様の糖鎖構造を持ち、活性を有するかについて検討した。低酸素応答性を有する乳酸脱水素酵素A(LDHA)のプロモーターにエリスポエチンcDNAを接続した発現ベクターを安定導入したチャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞を通常酸素条件下、低酸素条件下で培養し、その培養上清中からエリスロポエチンをアフィニティー精製し、糖鎖の構造と、生物活性を比較した。その結果、低酸素で培養しても糖鎖構造に大きな変化はなく、in vitro、in vivoの活性にも殆ど差が見られないことが分かった。この結果、今回我々が確立した強力なLDHプロモーターを用いた低酸素誘導性の動物培養細胞での物資生産系は、糖鎖が重要な機能を持っている物質でも問題なく利用でき、非常に有効であると考えられた。 ところで、低酸素応答にはHIF-1という転写因子が低酸素エンハンサーに結合する事が重要である。また、この低酸素応答にはAKTキナーゼが関与することが報告された。そこで、AKTキナーゼ活性が低酸素誘導現象に必要十分であるかを検討するために、膜結合型で活性型のAKTを強制発現させた。その結果、AKTキナーゼのみでは低酸素状況をミミックできないこと、活性型AKTは低酸素刺激による応答を増強できること、ドミナントネガティブAKTは低酸素応答には必要だが、十分ではないことが示唆された。しかし、HIF-1αにはAKTキナーゼの基質配列はなく、別の因子のリン酸化が関与していると考えられた。
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