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黒潮続流と移行域におけるカタクチイワシの再生産機構に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 09660195
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 水産学一般
研究機関東京大学

研究代表者

青木 一郎  東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 助教授 (40114350)

研究分担者 松下 克己  東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 助手 (00012039)
研究期間 (年度) 1997 – 1998
研究課題ステータス 完了 (1998年度)
配分額 *注記
2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
1998年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1997年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
キーワードカタクチイワシ / 産卵 / 仔稚魚 / 成長 / 黒潮続流 / 移行域
研究概要

卵巣内の排卵後濾胞の出現割合で示される産卵頻度および一回あたりの産卵数から、沖合域に生息する本種が沿岸域に生息する本種よりも,一定期間内により多くの卵を産出することが明らかになった。これは、沖合の生息する個体群は、エネルギーをより繁殖に当て,卵の数を多くして生残りをはかることを意味している。さらに,8〜22℃の広い温度範囲で同程度の産卵が行われること、そして、一回当り産卵数は水温に比例して増加することが分かった。カタクチイワシは環境に対応して産卵特性を変えながら、沖合の広い範囲を産卵域として利用可能にしている。このような産卵生態の違いに対して,mtDNAの分析結果は,九州の北岸および西岸から、本州・北海道の太平洋岸の沿岸および沖合にかけて生息する本種には、明確に系群として分けられるような遺伝的差異は存在しないことを示唆した。
カタクチイワシ仔稚魚は東経160度までの調査海域に広く分布し,沿岸域と同程度に成長しつつはるか東方の沖合に分布を広げていくと推定された。死亡率は成長とともに小さくなり、移行域沖合の体長の大きい仔稚魚で最小であった。カタクチイワシ仔稚魚の消化管内容物を分析した結果、空胃率は30mm以下の仔魚ではきわめて高かったが35mmを超える稚魚になると急激に低下した。餌生物はカイアシ類が優占的であったが,体長の増加に伴って暖海外洋性のサフィリナ属カイアシ類や端脚類などの大型動物プランクトンが特徴的に出現した。さらに,55mmを超える大型稚魚の胃からカタクチイワシ仔魚が確認された。

報告書

(3件)
  • 1998 実績報告書   研究成果報告書概要
  • 1997 実績報告書
  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] 青木一郎: "本州東方沖合域におけるカタクチイワシを中心とした仔稚魚の分布" 月刊海洋. No.13. 159-164 (1998)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1998 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 船本鉄一郎: "黒潮・親潮移行域におけるカタクチイワシの産卵生態" 月刊海洋. (印刷中). (1999)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1998 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Ichiro Aoki: "Distribution of juveniles of anchovy and other fish species off Tohoku" Monthly Kaiyo. No.13. 159-164 (1998)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1998 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Tetsuichiro Funamoto: "Spawing ecology in Japanese anchovy in the Kuroshio/Oyashio transition region" Monthly Kaiyo. (in press).

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1998 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 青木一郎: "本州東方沖合域におけるカタクチイワシを中心とした仔稚魚の分布" 月刊海洋. No.13. 159-164 (1998)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書
  • [文献書誌] 船本鉄一郎: "黒潮・親潮移行域におけるカタクチイワシの産卵生態" 月刊海洋. 印刷中. (1999)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書

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公開日: 1997-04-01   更新日: 2016-04-21  

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