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寒天原藻オゴノリ属の帰化種の分布と分子系統学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 09660203
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 水産学一般
研究機関高知大学

研究代表者

大野 正夫  高知大学, 海洋生物教育研究センター, 教授 (10036543)

研究期間 (年度) 1997 – 1999
研究課題ステータス 完了 (1999年度)
配分額 *注記
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1999年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1998年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
キーワード寒天原藻 / オゴノリ属 / 帰化種 / 分子系統学 / オゴノリ類 / セイヨウオゴノリ / ヨレオゴノリ / 紅藻 / 分子系統分類 / 帰化植物 / 海藻 / DNA / オゴノリ / 分類学 / PCR法
研究概要

紅藻のオゴノリ属の仲間には,寒天の原料として利用されるものがある。1980年代より日本の沿岸に2m以上の葉長になる柱状分枝のオゴノリ類の異常繁殖が話題になった。また,1994年に神奈川県城ヶ島に二股分枝で扇状になるオゴノリ類が発見され,この2種は帰化種とされた(大野1996)。柱状の藻体はG.lemaneiforumisセイヨウオゴノリ,扇状の藻体はG.Coronopoforiaヨレオゴノリと1998年に出版された吉田著"新日本海藻誌"に記載された。この2種から抽出される寒天の質・量ともに良質であり養殖もしやすいことが,大野らの研究で明らかになった。セイヨウオゴノリは,3年間のこのプロジェクト調査で,有明湾,大分県国東半島,広島湾,兵庫県沿岸,愛媛県西条など瀬戸内海沿岸各地,徳島県の吉野川,那賀川河口,土佐湾,三河湾,千葉県から標本を得たが,東京湾より北の沿岸では,確認出来なかった。セイヨウオゴノリには,主軸が赤い藻体と緑色の藻体が確認された。赤い主軸のものは,最近,山本(1998)によってベニオゴノリと和名が新たにつけられて,分類的に新たな問題が生じた。この3年間の調査で,セイヨウオゴノリは,繁茂が年度によって著しく変動することがわかった。さらに,日本で,最近,食用に採取されているオゴノリの多くが,セイヨウオゴノリであることが明らかになった。
ヨレオゴノリは,1997年に浜名湖で採取されたが,1999年の調査では消失しており,ヨレオゴノリは,生育が安定しない仲間であることがわかった。ヨレオゴノリは,3年間の各地の調査で確認されたところは,神奈川県城ヶ島と千葉県館山であり,関東の半島の先端部である。それに八丈島が加わり3ヵ所で,分布域が狭いことが明らかになった。これらの帰化種と思われるオゴノリの試料からDNAを抽出することができ,RAPD法で解析すると,セイヨウオゴノリされる土佐湾産,徳島産,広島産、千葉産のDNAのバンドは酷似していた。従って,形態で判定してきたセイヨウオゴノリはDNA解析の結果と一致した。また,ベニオゴノリとして主軸が赤い藻体も主軸が緑色のセイヨウオゴノリと同じDNAバンドであり,同種とした方が良いことがわかった。ヨレオゴノリは,神奈川産と八丈島産とはDNAバンドが異なり二つのタイプに分かれることがわかった。

報告書

(4件)
  • 1999 実績報告書   研究成果報告書概要
  • 1998 実績報告書
  • 1997 実績報告書
  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Chirapart, A., M. Ohno, H. Ukeda, M. Sawamura: "Effects of partial acid hydrolysis on physical and chemical properties of agar from a new reported Japanese agarophyte(Gracilaria lemaneiformis)"J. Applied phycology. 9. 73-76 (1997)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1999 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Rebello, J. A, Masuda, M. Ohno, H. Ukeda, M. Sawada: "Effect of storage onm Quality characteristics of commercial Gracilaria agars"Food Sci. Technology. 5. 9-12 (1999)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1999 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Chirapart, A., M. Ohno, H. Ukeda, M. Sawamura: "Effects of partial acid hydrolysis on physical and chemical propwrties of agar from a newly reported Japanese agarophyte (Gracilariia lemaneiformis)"J.Applied phycology. 9. 73-76 (1997)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1999 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Rebello, J. A. Masuda, M. Ohno, H. Ukeda, M. Sawada: "Effect of storage onm Quality characteristics of commercial Gracilaria agars"Food Sci.Technology. 5(1). 9-12 (1999)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1999 研究成果報告書概要

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公開日: 1998-04-01   更新日: 2016-04-21  

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