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ケンサキイカの二型(ケンサキイカ型とブドウイカ型)の集団遺伝学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 09660206
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 水産学一般
研究機関長崎大学

研究代表者

夏刈 豊 (夏苅 豊)  長崎大学, 水産学部, 教授 (10039729)

研究期間 (年度) 1997 – 1998
研究課題ステータス 完了 (1998年度)
配分額 *注記
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1998年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1997年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
キーワードケンサキイカ / ブドウイカ / 系統群 / 形態変異 / 季節型 / アイソザイム / 頭足類 / ヤリイカ科
研究概要

ケンサキイカの二型、春夏の高水温期に漁獲される体の細いもの(ケンサキイカ型)と秋冬の低水温期に漁獲される体の太いもの(ブドウイカ型)について、アロザイム分析による集団遺伝学的研究を行った。
筋肉等の解凍ドリップを粗酵素液として、水平平板式デンプンゲル電気泳動法によって、ADHほか25酵素について予備実験を行った結果、11酵素で泳動像の遺伝解釈ができた。この11酵素を用いて、東シナ海中央部で底引き網で漁獲された、ケンサキイカ型1群(85個体)とブドウイカ型2群(153個体、113個体)の3標本群についてアロザイム分析を行い、各標本群間の遺伝距離を求めた。
まず、3標本群がハーディ・ワインバーグ平衡にあるものとして、各遺伝子座の対立遺伝子の観測値から期待値を求め、この両者の異同を検定したところ、両者に有意な差はなかった。このことから、3標本群はハーディ・ワインバーグ平衡にあるメンデル集団から抽出されたと解釈される。変異は各標本群ごとに、3〜5遺伝子座で認められた。各標本群における変異のあった遺伝子座の割合は、30〜50%であったが、一般的に多型とよばれている、最大対立遺伝子頻度が0.95以下の遺伝子座は、ブドウイカ型の1群の1遺伝子座(AK-2^*)のみであった。3標本群ごとの平均ヘテロ接合体率において、遺伝子頻度から求めた期待値と観察値の間には大きな差はみられず、ホモ過剰・ヘテロ過剰の傾向もみられなかった。これらのことから、ケンサキイカの遺伝的変異性は低いと思われる。3標本群間にどれほどの分化があるかについて、Neiの遺伝距離Dを求めて比較した。得られた三つのD値は何れも10^<-4>レベルの極めて小さい値であった。以上のことからケンサキイカの二型は遺伝的にほぼ均一な一つの繁殖集団を形成していると考えられる。

報告書

(3件)
  • 1998 実績報告書   研究成果報告書概要
  • 1997 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 夏苅豊: "イカの春秋(5.10本足の姉妹-ブドウイカとケンサキイカの実体の解明)"株式会社成山堂書店. 263 (31-37) (1995)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1998 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 夏苅 豊: "イカの春秋(5.10本足の姉妹-ブドウイカとケンサキイカの実体の解明)" (株)成山堂書店, 263(31-37) (1995)

    • 関連する報告書
      1998 実績報告書
  • [文献書誌] 夏苅 豊: "イカの春秋(5.10本足の姉妹-ブドウイカとケンサキイカの実体の解明)" (株)成山堂書店, 263(31-37) (1995)

    • 関連する報告書
      1997 実績報告書

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公開日: 1997-04-01   更新日: 2016-04-21  

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