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フグ体表粘液中のプロテアーゼインヒビターに関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 09660221
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 水産化学
研究機関東京水産大学

研究代表者

長島 裕二  東京水産大学, 水産学部, 助教授 (40180484)

研究期間 (年度) 1997 – 1998
研究課題ステータス 完了 (1998年度)
配分額 *注記
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
1998年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1997年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
キーワードプロテアーゼインヒビター / 体表粘液 / フグ / トリプシンインヒビター / パパインインヒビター / タンパク質 / プロテアーゼ / インヒビター
研究概要

フグのように皮膚に鱗を持たない魚類の多くは体表が粘液で覆われており,粘液は物理的に皮膚を保護する他,体表粘液中に存在する生理活性物質が化学的な防御の役割を果たしていると考えられている。そこで,本研究ではプロテアーゼ阻害物質に着目し,まずその分布を調べ,次にプロテアーゼインヒビターの精製を行った。
最初に17科28種魚類の体表粘液を用いてプロテアーゼ阻害活性のスクリーニングを行った。魚類体表からかき取った粘液に4倍量の蒸留水を加えた抽出液を試料とし,トリプシンに対する阻害活性を測定した結果,フグ科魚種が高い阻害活性を示した。フグ科5種(シマフグ,ゴマフグ,マフグ,コモンフグ,ヒガンフグ)では各種プロテアーゼ(トリプシン,α-キモトリプシン,エラスターゼ,カリクレイン,プラスミン,サーモリエシン,パパイン,プロメライン)に対する阻害スペクトルに魚種間で大きな差は認めらず,活性値に個体差はあるもののトリプシン,α-キモトリプシンに対してはすべての検体が阻害を示し,最高値はそれぞれ18.8IU/ml(シマフグ),9.2IU/ml(ヒガンフグ)であった。システインプロテアーゼあるいはメタロプロテアーゼに対する阻害活性は散見し,その活性値も低かった。シマフグおよびヒガンフグの体表粘液試料からトリプシンインビター,マフグ体表粘液試料からパパインインビターの精製を試みたところ,シマフグからトリプシンインヒビターとして51kDaの酸性タンパク質を単離した。また,単離には至らなかったが,ヒガンフグ体表粘液には個体によって約50kDaの成分と約10kDa,約7kDaのトリプシン阻害成分が,そしてマフグ体表粘液には約10kDaのパパイン阻害成分が存在することが明らかにされた。しかし,フグ体表粘液試料は抗菌活性を示さなかったことから,これらプロテアーゼインヒビターは体表における細菌感染の防御には直接関与しているわけではないと考えられた。

報告書

(3件)
  • 1998 実績報告書   研究成果報告書概要
  • 1997 実績報告書

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公開日: 1997-04-01   更新日: 2016-04-21  

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