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天竜川上流:遠山郷における水・土地利用から見た流域環境の保全

研究課題

研究課題/領域番号 09660256
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 農業土木学・農村計画学
研究機関信州大学

研究代表者

星川 和俊  信州大学, 農学部, 教授 (40115374)

研究分担者 鈴木 純  信州大学, 農学部, 助教授 (40262696)
木村 和弘  信州大学, 農学部, 教授 (40021092)
研究期間 (年度) 1997 – 1999
研究課題ステータス 完了 (1999年度)
配分額 *注記
3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
1999年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1998年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1997年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
キーワード下栗 / 土地利用 / 水利用 / 山間集落 / 流域 / 環境保全 / 耕地放棄
研究概要

河川環境保全に関する研究は,都市が立地する下流域からの検討事例が多く,上流域農林業による環境保全機能を適正に評価してきたとは言いがたい.わが国の山岳・中山間地域においては,豊かな自然環境と農林業などの水・土地利用が混在・展開しており,上流域での水・土地利用が有する環境保全機能を解明することは極めて重要である.
本研究は,天竜川上流の遠山郷を対象として,山村農業での水・土地利用から見た流域環境の保全機能を解明することを目的とした.遠山郷の代表的集落:下栗地区で,地形・気象・土壌条件の観測と試験を行うと同時に,作付方法・作付体系,農業技術の現地調査を実施した.
調査結果から,耕地の大半が25〜40度の勾配で,高標高という悪条件ではあるが,南斜面の好気象条件に恵まれる特徴が判明した.しかし,様々な作物栽培下での土壌流亡試験によれば,作物植被が土壌浸食に対して常に有効とは限らず,大きな強度の雨の場合,その効果が薄いと考えられた.よって,下栗の急傾斜地農業では,土壌流亡に対して細心の注意を払い,(1)等高線栽培や等高線に沿った畝立などの技術,(2)刈り草や作物体による耕土マルチングの土壌流亡防止技術,(3)流失耕土を鍬や背子等で持ち上げる耕土回復技術,(4)耕土の団粒化を促進し,地力の増進と同時に,耐食性の強い土壌作りなどを平行して日常的に利用している.これらの種々の土壌や耕地に対する伝統的な保全技術の適用とその生業形態に支えられて,細々ながらも持続的な農業生産が続けられ,このことが上流域の保全に大きく寄与していることが明らかになった.
農業センサスの調査結果の分析によると,天竜川上流域の山村の高齢化・過疎化に伴う耕地放棄・荒廃化が急速に進行しつつある.しかも道路網の整備,大規模開発も懸念される状況において,伝統的な土地利用技術やその体系を生かす総合的な上流域保全策が緊急な課題である.

報告書

(4件)
  • 1999 実績報告書   研究成果報告書概要
  • 1998 実績報告書
  • 1997 実績報告書
  • 研究成果

    (12件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (12件)

  • [文献書誌] 星川和俊: "伊那谷における局地風の変動特性"関東の農業気象. 25. 2-6 (1999)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1999 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 鈴木純、星川和俊、宮崎敏孝: "冬〜春期における伊那盆地西部山麓域の温度環境"関東の農業気象. 25. 7-10 (1999)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1999 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 星川和俊: "天竜川上流:遠山郷の水・土地利用と河川の保全"平10年度河川整備基金助成事業報告書. 1-23 (1999)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1999 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 星川和俊: "天竜川流域における農業の変化―長野県内流域での耕作放棄地の変化を通して―"環境科学年報―信州大学―. 21. (2000)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1999 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Kazutoshi HOSHIKAWA: "Characteristics of Local Wind in Ina Valley"Jour. of Agro-metorology In the Kantou Region. 25. 2-6 (1999)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1999 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] J. Suzuki, K. HOSHIKAWA, et al.: "Change of Temperature during Winter and Spring Season in Western Slope of Ina Valley"Jour. of Agro-metorology In the Kantou Region. 25. 7-10 (1999)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1999 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Kazutoshi HOSHIKAWA: "River Conservation in Toyama Valley, Upper Watershed of Tenryu River"Res. Report, Adv. Found. River Management. (1999)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1999 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Kazutoshi HOSHIKAWA: "Change of Agricultural Structure in Tenryu River Watershed - Analysis of Characteristics of Abandoned Agricultural Field -"Ann. Environ. Sci., Shinshu University. 21. (2000)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1999 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 星川和俊: "伊那谷における高地風の変動特性"関東の農業気象. 25. 2-6 (1999)

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書
  • [文献書誌] 鈴木純、星川和俊、宮崎敏孝: "冬〜春期における伊那盆地西部山麓域の温度環境"関東の農業気象. 25. 7-10 (1999)

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書
  • [文献書誌] 星川和俊: "天竜川上流:遠山郷の水・土地利用と河川の保全"平成10年度河川整備基金助成事業報告書. 1-23 (1999)

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書
  • [文献書誌] 星川和俊: "天竜川流域における農業の変化・長野県内流域での耕作放棄地の変化を通して-"環境科学年報 -信州大学-. 21. (2000)

    • 関連する報告書
      1999 実績報告書

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公開日: 1997-04-01   更新日: 2016-04-21  

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