| キーワード | 共役リノール酸(CLAs) / 9c,11tCLAの定量 / 食肉 / 反芻家畜 / ルーメン液 / 9c,11tCLAの前駆体 / 飼料 / 脂質過酸化 / 9cis,11trans Conjugated linoleic acid:9c,11t CLA / 濃厚飼料 / 粗飼料 / 前駆脂肪酸 / リノール酸 / リノレン酸 / ルーメン液培養 / 9c, 11t共役リノール酸(9c, 11tCLA)の前駆脂肪酸、 / リノール酸、 / リノレン酸、 / ルーメン液培養、 / 圧ペントウモロコシ、 / イタリアンライグラス / 共役リノール酸(CLA) / 9cls,11transCLA(9c,11t CLA)定量法 / ヤギの各種組織9c,11t CLA含量 / 高リノール酸含有飼料 / 高リノレン酸含有飼料 |
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| 研究概要 |
共役リノール酸(Conjugated linoleic acid:CLAs)は、最近、食品の生理活性物質の一つとして注目されているリノール酸の異性体である。CLA異性体の中で、牛肉で発見された9cis,11trans CLA(9c,11tCLA)による抗がん作用などの効果が知られている。本研究は、まず9c,11tCLAの定量法を検討すること、考案した定量法によって食肉の9c,11tCLA含量を測定すること、反芻家畜への給与飼料の相違が食肉の9c,11tCLA含量に及ぼす影響を調べること、食肉の加熱処理、貯蔵および脂質過酸化が9c,11tCLA含量に及ぼす影響を調べること、さらに、飼科脂質のリノレン酸が9c,11tCLAの前駆体脂肪酸になりえるか否かを明らかにすることなどを目的として行った。
われわれは食肉の9c,11tCLA定量法を確立し、その考案した方法を用いて、反芻家畜由来食肉の9c,11tCLA含量が非反芻家畜由来食肉に比較して有意に高いことを明らかにした。組飼料給与家畜の食肉の9c,11tCLA含量が濃厚飼料給与家畜の食肉に比較して有意に高いこと、また得られた結果は飼料脂質のリノレン酸量が食肉の9c,11tCLA含量に影響することを示唆した。9C,11tCLAは加熱処理、貯蔵および脂質過酸化に対して安定であること、また、食肉の脂質過酸化の過程で生成される9c,11tCLA量は生成されたとしても微量であることが示唆された。さらに、リノレン酸をルーメン液に培養した結果から、リノレン酸は9c,11t,15c octadecatrienoic acidに異性化された後に水素添加を受けて9C,11tCLAになる可能性が示唆された。
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