研究課題/領域番号 |
09660299
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
応用動物科学
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研究機関 | 岐阜大学 |
研究代表者 |
川島 光夫 岐阜大学, 農学部, 教授 (10177686)
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研究分担者 |
田中 克英 東京農業大学, 農学部, 教授 (20021678)
安田 忠 (安岡 忠) 岐阜大学, 医学部, 講師 (90182328)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
1999年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1998年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1997年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | プロスタグランジン / レセプター / ニワトリ / 視床下部 / 脳下垂体後葉 / バソトミン / ラジオイムノアッセイ / バソトシン / メソトシン |
研究概要 |
家禽の放卵に関与する下垂体後葉ホルモン放出におけるプロスタグランジンの役割を明らかにするために本研究では(1)家禽の脳下垂体後葉にPGの受容体が存在すること、PGの受容体の結合性が放卵現象と共に変化すること、(2)PGが放卵を誘起するための下垂体後葉ホルモンの放出を促すことについて明らかにしようとした。(1)鶏の脳下垂体後葉の細胞膜画分を遠心分離法で調整し、この画分に[^3H]PGF_<2a>を加えるラジオリガンドアッセイ法により検討した。その結果、下垂体後葉の細胞膜画分におけるPGF_<2a>の結合物質は結合特異性、結合飽和性および高い結合親和性と低い結合容量を有し、PGF_<2a>に対する受容体であることを明らかにした。下垂体後葉におけるPGF_<2a>・レセプターの結合量は、産卵鶏においては放卵直前に増加し、直後に減少した。これに対して、休産鶏においては一日のいろいろな時間で顕著な変化は認められなかった。したがって、産卵鶏の放卵時の前後で認められたPGF_<2a>・レセプター結合量の変化は放卵と密接に関与しているものと推察された。(2)産卵している鶏と休産している鶏の下垂体後葉および血液における(1)PGFと(2)バソトシンのそれぞれの濃度をラジオイムノアッセイ法で測定した。この結果、(1)下垂体後葉におけるPGF量は休産鶏の方が大であったが、血中のPGF濃度は逆に産卵鶏の方が大であった。そこで次に、産卵鶏においてはクラッチ第1卵の放卵前後のいろいろな時間、休産鶏においては一日のいろいろな時間に血液を採取し、(1)PGFと(2)バソトシンのそれぞれの濃度を測定したところ、産卵鶏では放卵時(午前7時)に血中バソトシンとPGFの濃度の増加が認められた。休産鶏においては血中PGF濃度の増加は午前7時に認められ、バソトシンの顕著な増加は認められなかった。さらに、産卵鶏においてはクラッチ第4卵の放卵前後のいろいろな時間に血液を採取し、(1)PGFと(2)バソトシンのそれぞれの濃度を測定した。この結果、血中バソトシンとPGF濃度の増加は放卵時(午前10時)に認められ、さらにPGF濃度の増加は午前7時に認められた。これらのことより、PGFは下垂体後葉からバソトシンの放出に関与していることが推察された。
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